小諸市教育委員会は、

小諸市指定史跡候補として

「浅間火山観測所()跡」の調査を実施し、

小諸市文化財保護審議会に諮問。

審議会は先月26日(火)、

史跡の指定について答申しました。

 

この日は

小諸市文化財保護審議会の斎藤洋一会長から

山下教育長に答申書が手渡されました。

 

小諸市文化財保護審議会は、

歴史学・考古学・建築学・

民俗学・文献史学の研究者5人で

構成されています。

 

先月12日、小諸市教育委員会から、

浅間火山観測所()跡の

市指定史跡候補について

諮問を受け、審議を行いました。

 

浅間火山観測所(湯の平)跡は

1911年、明治44年に

長野県により建設された観測所。

日本最初の火山観測を

主任務とする観測所であり、

建設後、地震計を据え付けて

観測を開始しましたが、

1929年に観測を中止。

1947年、昭和22年には

浅間山噴火による火災のため

建物が焼失しました。

 

小諸市教育委員会

文化財・生涯学習課では、

この史跡について

去年3月からおよそ1年間、

現地調査や資料調査を実施。

浅間火山観測所で

観測が開始された8月26日が、

「火山防災の日」として

ことしから国の記念日になることもあり

この史跡の本質的価値を探ってきました。

 

答申書には、

  • 我が国最初の火山観測を主任務とする常設施設であること
  • はじめて、火山の常時観測が実現した地であること
  • 現在取り組まれている

様々な火山防災施策の始まりの地であること

これらのことから浅間火山観測所(湯の平)跡は、

小諸市指定史跡にふさわしいと判断するという内容が

記載されていました。

 

山下教育長は「答申の内容を踏まえ、

指定に向けての手続きを踏んでいく」と

話しました。

 

今後、市では保全活用の方法などについて

検討していきたいとしています。

 

審議会代表

「浅間山はこれまでも大変な被害をもたらしてきた。

日本はそもそも火山国であるということで

その観測はとても大事なわけですね。

その観測を何と小諸の湯の平で

最初に常設として観測を始めたと。

今度8月26日が防災の日になった。

そういう大事な史跡でありますから

これは大事に保管して保存して、

防災教育に生かしていきたい。

そういうご意見だったと思います。

こんな火山災害があった。

それを予防するために

こういう施設を作って取り組んできた。

そのことを財産に宝ですから。

宝を大いに利用して

火山防災生かしてもらいたい。

そういう風に思っています。」

 

教育委員会

「浅間山って小諸の住人にとっては

いつもそこにある山。

そして外へ出ても帰って来た時に

浅間山を見て小諸に帰って来た

と思えるそんな存在の山です。

その山もかつては爆発を繰り返し、

観測所の意味も

大きいものだったなと思います。

そんなかつてここに生きていた人々が

生活をしていたことも振り返りながら

今の浅間と対面してほしい。

この歴史的な価値あるものを

記憶にとどめてほしい。

見学ツアーも計画されています。

一応今のところ10月後半の予定ですけれども

ぜひ多くの皆さんに参加していただきたい。

そして浅間と

仲良くなってほしいなと思います。」