佐久広域連合の若手消防職員が、

日頃の業務で学んだことや、

感じたことなどを発表する、

意見発表会が、

11日(木)に消防本部で行われました。

 

この発表会は、消防職員の意識向上を目指し、

毎年行われています。

 

制限時間5分以内に、消防職員が

消防や防災に対する意見や抱負、

将来のあり方などについて

述べるもので、

審査員らが内容や意見性、発表力などの観点から、

総合的に評価します。

 

この日、佐久広域連合消防本部管内

全7つの消防署から

代表者1人ずつが発表しました。

 

小諸消防署から発表に立ったのは、

消防士長救急係の中山佳希さんです。

 

中山さんは現在29歳で

去年4月、川西消防署から小諸消防署に異動。

救急救命士、特別救助隊として日々邁進しています。

今回、コロナ禍の経験をもとに「災害の始まり」と題し

意見を述べました。

 

中山さんは昨今の激甚災害と

人々の災害に対する意識のギャップについて語ります。

「災害対策についてのある記事を目にしました。

そこには災害の備えに関してのアンケート結果が載っており、

それを見て私は驚きました。

なんと、約5割の世帯で災害に対する

備えをしていなかったのです。

これだけ多くの災害に関する情報が

出回っているにも関わらず、

約半数の人が災害に対する備えを

していないということに驚きと共に、

消防職員として無視できない現実に

なにか行動しなければいけないと強く感じました。」

 

災害対策の普及率を上げ、

災害弱者等の実態を把握するためにはー。

中山さんは

コロナ禍において全国の市町村で発行された

プレミアム商品券に目をつけたといいます。

「数年に1回各世帯へ

災害対策チェックシートとプレミアム商品券の

購入希望シートを送り、記入した後、

各市町村に提出してもらいます。

チェックシートの提出ができた世帯へは、

購入希望枚数に応じたに納付用紙を送り、

コロナ禍の際と同様に郵便局等で納付してもらいます。

商品券については使用期限をつけることで

早期の災害対策が見込め、

さらに、使用できる店舗を

各自治体の店舗に限定することで、

地域の活性化にもつながるのではないでしょうか。」

 

中山さんは

「終わりの見えない暗いコロナ禍で

始まったプレミアム商品券を

今後は災害対策のための希望あるツールとして活用したい」

と述べました。

「災害はいつ起こると思いますか。

私は災害に備えていないことが

まさに災害の始まりだと思います。

その備えから、消防、行政、

そして住民が協力していくことで

被害は必ず減少すると確信しています。

備えは済んでいますか。

皆さんのご家庭でも

すでに災害は始まっているかもしれません。」

 

会場に集まったおよそ60人の消防職員らを前に、

堂々と意見を述べた中山さん。

審査の結果、小諸消防署の中山さんは奨励賞を受賞。

 

最優秀賞には、御代田消防署の小林隆介さんが、

優秀賞には佐久消防署の由井壮さん、

川西消防署の箕輪大輝さんが選ばれました。

 

小諸消防署 中山さん

「今回は奨励賞ということで

上位の大会には行けなかったのですけれども

自分の今回発表した意見を

またきょう聞いてくれていた後輩たちが

また少し大きくしてまた同じような意見を

発表してもらえたらありがたいかなと思います。

文章考えて内容考えているところが

一番どういった風に伝えたらいいかっていうのが

あったのでその辺り意識していたのですけど

文章覚えてからは緊張しながらも

どういう感じでやれば一番伝わるかなと、

上手くできたか分からないのですけど

そういうところを考えていました。

今回1月1日に能登半島地震もありましたけど

いつ災害が起こるか分かりませんので、

早期の対応対策を住民の方にも

取って頂けたら良いかなと思います。」