「旧小諸本陣」の保存修理工事現場を見学する
生涯学習イベントが8月26日(土)に開かれました。
江戸時代、小諸宿の問屋場として使用され、
国の重要文化財に指定されている「旧小諸本陣」。
現在、老朽化が進んでいることから、
令和3年から保存修理工事が進められています。
今回、旧小諸本陣の工事現場見学と調査の中で見つかった
資料が限定公開され、
市民らおよそ30人が参加しました。
このイベントは、
参加者に小諸宿の歴史と
現時点における旧小諸本陣保存修理工事の現場の
進捗状況などについて広く知ってもらおうと
文化財・生涯学習課が企画しました。
旧小諸本陣は19世紀初頭に建てられ、
参勤交代の北陸からの大名や、
善光寺参りをする観光客などの宿場として
利用されていました。
桟瓦葺(さんかわらぶき)の大規模な建築で、
二階にも多くの部屋を設けた
一階と二階がほぼ同じつくりをした総二階建てで
当時としては数少ない建造物であったと言われています。
工事が進められていく中、
江戸時代の古文書、関札、宿札などが見つかり
当時の暮らしを知る重要な手掛かりとなりました。
現場説明会では、
現在の発掘調査について
市教育委員会文化財・生涯学習課の担当者が
詳しく説明しました。
参加者たちは積極的に質問しながら
本陣の魅力を再発見している様子でした。
参加者
「あっちの中のほうの
普段見れないようなところが
見れたので良かったです。」
文化財・生涯学習係 担当 石川さん
「旧小諸本陣の令和3年から工事を始め、
新しい事実が分かって、
また今後組み立てに向けて、
最後にみなさんに建物全体の構造であるとか、
そういったところをよく、
目に見える形で見ていただく
最後の機会になりますので、
そういったところでみなさんご興味のある方、
広く文化財事業についても
今後興味を持っていただきたい目的で
開催させていただいております。
建物の補修に使われているようなふすま紙からも、
どういった使われ方をしているのか、
またどういった方が宿泊されたしていたのか、
そういったところが
少しずつ分かってきましたので、
そこから建物自体をどういうふうな形で修復していくか、
方針も今決まってきておりますので、
そういったところが見所になるのかなと思います。
今、実際どういった形で
復元するか検討を進めている状況でありまして、
そちららの方がおおむね固まってきますと、
来年令和6年には組み立て工事の方に
移っていけるのかなという風に思っております。
最終的には建物の補強の他にみなさんに
どういった形で見ていただくか、
活用の部分など色々と整備が進んできていますので、
そういったところも含めて、
どういった形でご覧いただくのか、
あとは災害に対する備えなど
そういったところも含めて
令和9年の3月の竣工を目標に
今進めているところであります。」
「旧小諸本陣の保存修理工事」は
今後防災工事や環境整備工事を行い、
令和9年3月までに完成する予定です。