小諸駅の駅舎内に、

この春、地元産のワインや地酒を楽しめる飲食店が開業します。

 

その名も「地ワイン・地酒・地のつまみ エキューブ・こもろ」。

どんなお店になるのでしょうか。

 

この春小諸駅舎に新たにオープンする「エキューブ・こもろ」。

駅の観光案内所に隣接する場所で、

現在開店に向けた工事が進められています。

 

店のオーナーは、小諸市荒町出身で、

大手企業や地方のCM戦略プランナーなどとして活躍する

鷹野義昭さんです。

2016年から市の地域振興アドバイザーも務める鷹野さん。

 

小諸市のPR動画の制作も仕掛けてきました。

鷹野さんの仕掛けによるPR動画は再生回数6万回以上となり

全国でも注目を集めました。

 

そんな鷹野さん、ここ数年の小諸市産ワインの勢いに注目。

地元のワインを楽しめる店を立ち上げることになったのです。

 

「小諸市のいろいろなことをお手伝いしていく中で、

こんなものがあったらいいんじゃないか、

こんなものが足りないんじゃないか、

そういう感覚があったんですね。

そういう中でやっぱり小諸の食の文化、

しっかり広めていくような情報発信ができるような場

というのは必要だと思ったんですね。

誰かやらないかなと思ったんですけど、

自分がやることになっちゃいました。

小諸にはすごく良いものがあると思っているんですよ。

特に最近ワインが世界中から注目されている。

本当に日本一のワインと言っても良いような状況の中で

お客さんがなかなか車で来てワイナリーで

試飲して帰るというのは難しい。

そういう中で鉄道とのアルコールの親和性を考えたときに

せっかく駅があるんだから駅の中で

ワインを味わってもらって、

もしくは地酒を味わってもらって帰ってもらう。

楽しんでもらう。

東京からの方々、軽井沢に来ている方々に足を延ばしてもらう、

もっと言えばインバウンド、世界から来てもらうような、

そんなことも意識しています。」

 

鷹野さんが今回店を立ち上げるにあたって、

駅舎に店舗を構えることになったのには、

自身の小諸駅に対する強い思いがあったと言います。

 

「私自身が高校大学と国鉄の臨時雇用職員、

アルバイトですけれどもそれを

5年くらい駅の中でやっていたんですね。

ちょうど今回作る場所というところが

私が勤めていたそのものずばりなんですけれども、

自分としては人生の原点みたいなところといっても

良いかなと思っています。

やっぱり駅というのは街の玄関口だと思うんですね。

単純に鉄道に乗るための施設ではなくて、

玄関口がしっかりしている、

玄関口がにぎわっている、

そういうことが大事だと思っています。」

 

築70年以上の小諸駅。

エキューブこもろは、

高い天井など、

長い歴史を持つ小諸駅のつくりを生かした店舗にする計画。

駅のホーム側とロータリー側双方に出入口を設置し、

座席はおよそ20席設けます。

 

店内では、小諸市5つのワイナリーのワインや近隣のワイン、

小諸以外では飲むことができない、

大塚酒造の出来立ての「浅間嶽」などを提供予定。

軽食として、太西製粉のそば粉を使用した

そばガレットやそばの実リゾット、

デリカテッセンヤマブキのハムやソーセージ、

周辺の飲食店から提供を受けたつまみなども

メニューに取り入れると言います。

 

駅利用者も、利用者以外も気軽に入ることができる

カジュアルな店舗を目指しています。

 

「この店でとどまるのではなくて

例えば観光客の方がこの店に来て食の部分を知ることで、

まち全体を回遊してもらうということを目的としています。

小諸の中のおいしいものをちょっとちょっと食べられて、

本当にそれをおいしいと思ったら

そのお店に行ってもらったり、

ワイナリーに行ってもらう、

そういう創客するような

情報発信基地ハブになるようなところを

目指したいと思っています。」

 

小諸駅舎内では「小諸駅のまど」「清野商店」に続く

3店舗目の飲食店。

それぞれの関係者は、

新たな層の利用者の増加や駅前の活性化に期待を寄せます。

 

柴田駅長

「アルコールと電車、鉄道というのは

非常に相性がいいと私たち認識しております。

東京を始めとするいろいろな地方の方から

ぜひ小諸に来ていただいて、千曲川ワインバレー、

小諸のワインを飲んでいただけるような

鉄道の旅を楽しんでもらえればなと思っております。」

 

清野さん

「出かける理由、あそこに行ってみようとか

歩いて味わって飲んで楽しんで、なおかつ健康にいい。

そういうお店に、歩いてくるというお店になるのがうれしい。

とにかく人が動くことだと思います。」

 

金山さん

「ここを一番の中心にしてね

もっともっと小諸を広げていきたいな。

お客さんをもっと地方から呼びたいなと

私たち常に思っていることでおもてなしを

どういう風に一緒にやっていけるかなと思って

とっても楽しみにしています。」

 

鷹野さんはこの場所から

小諸の食の魅力を全国に発信するとともに、

小諸をモデルに地方駅の魅力発信の全国展開も

視野に入れていきたいとしています。

 

鷹野さん

「今回このお店が出ることで小諸駅が3店舗目になります。

その一つのかたまりとして小諸の駅を活性化していきたい。

というのがありますね。

もともとはテレビのCMのマーケティングの仕事をしていく中で、

地方創生、地方の活性化というテーマで

プロモーションの仕事をいくつかしています。

そういう中で地方を活性化していく一つの方法として

駅というところがあると思っているんですね。

今都会の中のエキナカというのが

当たり前のように使われてきていますけれども、

地方の駅であっても、人が集まる場所になるんだ。

そういうテストパターンとして

今回これが成功すれば他の地域に対しても

かなりの勇気になるとも思っているんですね。

またこれがうまくいくことによって

小諸モデルとして他の地域からお声かけいただけたら

うれしいなと思っていますね。」

 

「エキューブ・こもろ」は、来月29日土曜日に

プレオープンを予定しています。