小諸市では、6年前から

駆除されたシカを資源として活用するため、

野生鳥獣商品化事業に取り組んでいます。

この取り組みが、農林水産省関東農政局の

「ディスカバー農山漁村の宝」に選定され、

22日(木)、市役所で選定証授与式が行われました。

 

この日は、関東農政局の成澤嘉昭参事官ら関係者が

市役所を訪れ

小泉市長に選定証を手渡しました。

 

農林水産省では8年前から、

農山漁村が持つポテンシャルを引き出すことで

地域活性化に取り組んでいる優良事例を選定し、

全国に発信する取り組みを行っています。

 

今回、全国616件の応募の中から、

小諸市の野生鳥獣商品化事業が

ビジネスイノベーション部門に選ばれました。

 

小諸市では、ニホンジカなど

野生鳥獣による農作物被害が深刻化し、

行政主導で駆除活動に精力的に取り組んできました。

その結果、市内でのニホンジカの捕獲数は、

およそ6倍と大幅に増加しました。

 

捕獲量が増えて駆除費用が増加したことから、

2016年には、東小諸区に

「野生鳥獣商品化施設」を整備。

駆除した鹿の肉をドッグフードとして商品加工する

「小諸市野生鳥獣商品化事業」をスタートさせました。

 

ここでは、新鮮な鹿肉を乾燥させ、

専用機器で殺菌した「鹿肉ジャーキー」や

鹿肉と寒天水のみで作った無添加、無着色の

「鹿肉ウエットフード」を開発し

「KOMORO PREMIUM」として販売しています。

 

またペットフードの他にも鹿革レザーの商品開発をするなど、

様々な形で利活用。

現在では、近隣自治体からもニホンジカが運び込まれ、

年間1500頭以上が解体・商品化されています。

 

こうした活動が、

野生動物と共存しながら農村振興につながる

持続可能な先例事業だと評価され、

今回の選定につながりました。

 

小諸市では、今後も他のモデルとして

継続的に事業を進めていきたいとしています。

 

小泉市長

「小諸市が取り組んできた

野生鳥獣の事業が評価されたということで、

3つ目の勲章になるんですが、大変嬉しく思います。

私たちの施設が黒字運営できている、

ビジネスモデル的に日本全国で困っている、

特にニホンジカの商品化をしているということで、

他に負けないように、またモデルになるように、

しっかり取り組んでいきたいなと思っています。」