小諸市内の小学校では、多くの建物の老朽化が進み、

子どもたちの数も少なくなっている中、

長期的な学校改築計画が必要な状況です。

小諸市教育委員会では、

平成30年11月に定めた

「小諸市学校改築・再編基本方針」に基づき、

具体的な取り組みを進めるため、

「小諸市学校教育審議会」を設置。

学校改築や再編について諮問しています。

14日(水)にはこれまでの審議内容に基づき

小諸市学校教育審議会から

小諸市教育委員会に答申が出されました。

 

小諸市教育委員会では、

今後の小諸市の小中学校の在り方などをまとめた

「小諸市学校改築・再編基本方針」を

平成30年11月に策定しています。

 

この方針を踏まえ、具体的な取り組みを進めるため、

平成31年3月には「小諸市学校教育審議会」を設置。

学校教育や行財政、建築など

各分野の有識者ら12人に委嘱し、

学校改築や再編について諮問しました。

 

これを受け審議会では

これまで20回に渡って会合を開き、

子どもたちにとって望ましい学校の姿や、小学校の規模、

小中一貫制度の是非などについて

調査や話し合いを続けてきました。

 

この日は、これまでの審議内容を踏まえ、

井出忠臣会長から

小林秀夫教育長に答申書が手渡されました。

 

小諸市学校改築・再編基本方針では、

「望ましい小学校の規模」を

「1学級の児童数が20人から30人前後」で

「1学年の学級数が少なくとも2学級から3学級」としています。

 

これを踏まえ、

今回の答申書には「小学校の再編・通学区の見直し」について、

「芦原中学校と小諸東中学校を学区とする

併設型小学校・中学校の形態で

小中一貫教育を推進することが望ましい」と明記されました。

 

中学校は両校共に

11から12学級以上を今後も長く維持できることから

現状のままとし、

小学校を再編することを提案しています。

 

その中で芦原中学校区の坂の上小、水明小、千曲小学校は

3校を統合し1校とすることが望ましいとされました。

3校はいずれも10年後の児童数将来推計では

「望ましい学校の規模」を維持できず、

小規模校化による専科教員の確保も課題となるため、

「学校の再編統合はまったなしの状態」としています。

 

小諸東中学校区の東小、野岸小、美南ガ丘小学校は

東小学校と野岸小学校を統合した小学校と

美南ガ丘小学校の2校に再編することが望ましいとされました。

小諸東中学校区の児童数も減少傾向にあり、

特に野岸小学校は小規模化が進むと指摘。

美南ガ丘小学校は長期的にも「望ましい学校の規模」を

維持できるとしました。

 

小学校再編にあたり、

新校建設は中学校隣接か近い距離とし、

スクールバスの導入を推奨。

また、「1人1人の学びを支える」教育を推進するため、

小中一貫性のあるカリキュラムづくりや、

地域と連携・協働した学校づくりの推進を求めました。

 

 

井出会長

「これからの教育っていうのは

これから少なくとも今の子どもたちが親になる頃には、

小諸市の生産人口は半分になってしまうわけですよね。

ということは、今いる子どもたち一人一人は本当にこの小諸市も含めてですね、

外に出ていく子どもも当然いると思いますけれども、

将来を担う一人ひとりが大事な人材です。

ですから、かつてのような教育ではなくて、

本当に一人ひとりの子どもを、

どの子も大事に育てていく教育に変えていくことが一つと、

今まではどちらかというと、

知識・技能を身につければよいという教育だったんですけれども、

これらからの時代を考えれば、そういうことではなくて、

まさに一人ひとりの意欲を育て、学ぶ力を育て、

それから自分でものを考え、

判断していく力をつけていかないと恐らく変化の激しい時代は

生きていくことが出来ないだろうと。

それから小諸市の発展もないだろうということを考えると、

学校の先生だけではなくて、保護者のみなさんにも、

それから地域のみなさんにも、

一緒に教育に参加していただいて、

みんなでこの小諸市の教育を作っていくんだっていうようなというところが

一番大事にしていきたいなと思っているところです。」

 

今後は来月15日(土)に審議結果報告会を開く他、

広報こもろ5月号に概要を掲載。

意見募集を行った上で、

ことし中に小諸市教育委員会で再編計画案を作成します。

来年年明けには

小学校区ごとに市民説明会を開き、パブリックコメントを募集。

令和4年中には再編計画を策定する予定です。