日本を代表するアートディレクターで構成される

東京アートディレクターズクラブ「ADC」による展覧会が、

先月1日から来月13日(木)までの日程で、

小諸高原美術館、

白鳥映雪館で開かれています。

この展覧会では、

国内最高峰のアートディレクターでつくる

東京アートディレクターズクラブ「ADC」の会員らの作品や

全国各地のアートディレクターの作品を

楽しむことができます。

第一線で活躍する作家たちの一流の広告、

グラフィックデザインを集めたもので、

「東京」の他、「小諸市」と「石川県野々市市」の

3箇所でしか開催されない貴重な展覧会となっています。

東京アートディレクターズクラブ「ADC」では

毎年、広告作品などの応募作を審査する

「ADC賞」を企画しています。

今回は、おととし5月から去年4月までの

1年間に発表された

およそ8500点の応募作品の中から選ばれた

受賞作品や優秀作品など、

およそ160点が展示されています。

会場には、個性あふれる作品の数々が並び、

訪れる人たちを魅了しています。

また、市民展示室には、平成27年に立ち上げられた

県内在住のクリエイターらでつくる「長野ADC」が主催した

長野ADC賞の受賞作品や最終審査ノミネート作品

およそ50点も展示されています。

今月18日(土)には、

博報堂アートディレクターの

池澤樹さんによるトークイベントが行われ、

大勢の人が訪れました。

池澤さんは日本のトップメーカーの広告やCM、

商品パッケージのデザインを手掛けるなど、

幅広く活躍。

2016年と2017年には、

トヨタ自動車の広告で

東京ADC賞を2年連続受賞しています。

トークイベントで池澤さんは、

「商業デザインを目指す人にとって一番大切なことは

場数と経験値」と説明。

そのうえで、

アートディレクターとして大切にしていることについて、

このように話しました。

 

「16年間近くやってきて思うのは、

常に自分を難しい方向にもっていくっていう判断をすることが

一番新しいものができるとか、

見たことないものができる、

あとは人をびっくりさせられる。

新しいものを作るには、

常に難しい方を選ぶっていうことかなと。

何々っぽい、何々らしいっていう

普通をとにかく否定していく。

チャレンジしていると当然失敗っていうのが来るんですけど、

のうのうとやっているとそれが何が失敗しているのか、

なにがチャレンジしているのかすらも分からないと。

そういう意味でチャレンジして失敗するっていうのは、

それが冒頭にも言っていた経験で、

次の仕事の質になっていって、

やっぱりそれが自分の質を上げていったりとか、

自分の領域のプロになる必要が出てくる。」

 

この日はデザイン関係の仕事に携わっている人も多く訪れ、

池澤さんの話に熱心に耳を傾けていました。

 

日本のアートディレクション展2019と長野ADC展は、

来月13日(木)まで、

小諸高原美術館・白鳥映雪館で開かれています。