氷区では、平成元年から10年に一度、

区民で作った大わらじを

「布引観音」で知られる

「布引山釈尊寺」に奉納しています。

その一大行事が、

ことし10年ぶりに、

今月10日(日)に行われました。

 

この日は、

氷区民のおよそ半数にあたる40人が集まり

大わらじづくりを行いました。

この大わらじづくりは、

地域づくりや、わら細工伝承のために、

平成元年に、公民館活動の一環として

スタートしました。

毎回、農繁期を過ぎた冬場に行われています。

ことしで4回目の取り組みになります。

作業では、およそ半日かけて、

縦2メートル、横1メートルの大わらじを作っていきます。

わら打ち機という機械を使って、わらを柔らかくしたら、

縄を編み、手作業でわらじを編んでいきます。

この日、講師を務めたのは、

区民の土屋元一さんです。

長年この作業に携わってきた1人で、

わらじの作り方が分からないという区民も多くなっている中、

貴重な存在です。

 

土屋元一さん

「区民みんな協力してもらって作って、

女しょうから男しょうから全部来てやってもらってる。

(出来栄えはどうですか?)

最高だね。最高っていうもんじゃないかな。」

 

参加者らは熱心に手ほどきを受け、

真剣な表情でわらじを編んでいきました。

 

子ども

「(どんな大わらじ作りたいですかね?)

きれいなやつ。あんまり汚いやつじゃないやつ作りたい。」

 

子ども

「10年に1度なので楽しみにしていました。

大変だけど、回すところとかが楽しいです。」

 

完成した大わらじは、

大人ひとりで持ち上げられないほどの重量です。

青竹を組んで作ったみこしに乗せて、

険しい段差のある山道を運んでいきました。

区民の手で、

布引山釈尊寺の仁王門に無事奉納された大わらじ。

仁王像に引けをとらない、荘厳な雰囲気を放っています。

区民の手で作られた大わらじは、

これから10年間、

布引山釈尊寺で仁王像を見守っていきます。