19日(日)市内加増にある加増稲荷神社では
伝統の春の祭典が行われました。
加増稲荷神社の春の祭典は、
江戸時代から伝わるとされる地域の伝統行事で、
五穀豊穣や家内安全、それに商売繁盛などを願い、
毎年この時期に行われています。
この日は氏子や区の役員をはじめおよそ30人の区民が集まり、
神事を前に大般若経600巻を風にさらしました。
大般若経は仏教の経典ですが、
一部の神社でも唱えられることがあります。
加増稲荷神社の経は、江戸時代、
地域住民が奉納したとされるものです。
現在は区の公民館に保存されています。
一冊一冊風にさらすことで
経を唱えるのと同じ意味があるとされており、
毎年この春の祭典の際には
経を風にあてるのが伝統となっています。
集まった区民らは、地域に大切に受け継がれてきた経を、
興味深そうに眺めながら、
一冊一冊、丁寧に風にあてていました。
経の風合せの後には、神事が執り行われました。
集まった人たちは、
神主の唱える祝詞に静かに耳を傾けながら
祈りをささげていました。