小諸市では、市民を主体とした街づくりを進めるため、

今年度から市民協働推進市民会議を設けています。

この1年間の活動を報告する市民報告会が15日(日)に開かれました。

 

この日は、今年5月から行われている 市民会議に出席していた人をはじめ、

多くの市民が市役所に集まりました。

小諸市では、市民と一緒になってまちを作っていこうと、

まちづくりの基本理念を定めた「小諸市自治基本条例」を 平成22年4月に施行。

見直しの時期になった昨年度には、

市民討議会から条例に規定する「参加と協働」のためのルール作りについて

市に提言が行われています。

これを受け、この会議では、

「地域自治組織のあり方」「市民活動拠点の機能」

それに、「市政への市民参加の方法」の3つの項目ごとの 部会に分かれて

具体的な検討が行われてきました。

この日の報告会は、当初予定にはありませんでしたが、

委員からの「1年間の話し合いの結果を市民に報告し 共に進めていってはどうか」との提案を受けて

開かれたものです。

会では、今年度の市民協働推進市民会議の活動について 一通り説明が行われた上で、

それぞれの部会ごとに発表が行われました。

「地域自治組織部会」では、区への加入促進方法や 区長任期の統一化、

それに、区に対する支援策などについて話し合われてきました。

そのうち、区への加入促進方法としては、 加入を促すようなパンフレットを作ることや、

市との連携をとって 転入者へのアプローチを行うことなどが効果的だと示され、

この件に関しては 既に9月から運用が行われていることが報告されました。

また、人口減少社会の中で住みよい地域を作っていくためには、

区の合併や再編なども検討し、

NPO団体を積極的に活用してはどうかとの 意見が挙げられていました。

市民活動拠点部会では、 市民活動を支える仕組みを考えるため、

市のボランティアセンターの登録団体や

公民館の登録団体などを対象に「アンケート調査」を実施。

この日はこの結果を中心に報告が行われました。

アンケートでは、 既存の市民活動拠点であるボランティアセンターを

より活用しやすいものにするため、 どういった仕組みが必要かを中心に質問が進められています。

こういったアンケートの結果を踏まえ、市民活動拠点部会では、

「ボランティアセンター」という名前が 「ボランティアをする人だけの場所」というイメージを

利用者たちに与えてしまっているのではないかと考え、

「市民活動・ボランティアサポートセンター」と 名称を変更してはどうかとの発表が行われました。

市民参加手法部会では、 市民がまちづくりに参加しやすい仕組み作りについて

検討されてきたことが報告されました。

その中で、市民参加を推進するために 市が持つ役割は大きいとし、

積極的な情報提供と市民が参加できるワークショップなどの機会を

増やしていくことが必要だと述べられました。

また、市民に参加したいと思わせるためには、

概要が決定してから報告を行うのではなく、

物事の構想段階から 市民を巻き込んでいく必要があることや、

その時点で市民から出された意見をその後どう扱っていくのかについても

広い範囲で公表しなくてはならないなどと 説明が行われました。

集まった人たちはそれぞれの部会の報告に熱心に耳を傾け、

これからのまちづくりや市民参加について、考えを巡らせているようでした。

報告会の後には、各部会の報告を踏まえての 意見交換も行われ、

集まった人たちはそれぞれの視点から 感じたことを発表し合っていました。