小諸高濱虚子記念館では、

昭和21年に虚子自らが選び発刊した「小諸百句」の復刻版と、

これまで句集として発表されていなかった

小諸時代後期の俳句を新たに集めてまとめた

「続小諸百句」を、

2冊セットにして販売を開始しました。

近代俳諧の巨匠 高濱虚子は、

第二次世界大戦中の昭和19年9月、

小諸に疎開してきました。

昭和22年10月までの足かけ4年の小諸時代。

虚子は数々の名句を残しています。

現在販売されているこちらの2冊のうち、

1冊は、高濱虚子が小諸に疎開していた初期の作品を自ら選び、

昭和21年に「小諸百句」として発刊されたものです。

初版本が傷んでいたことから、

復刻版として新たに作られました。

もう1冊の「続小諸百句」は、

「小諸百句」以降の虚子の小諸時代後期の作品を

新たにまとめたものです。

句の選考と解説は、

俳句協会顧問で現在92歳になる深見けん二さんに依頼し、

1年かけて完成しました。

現在は「小諸高濱虚子記念館」で2冊セットで2000円で

販売しています。

先週17日(土)には、

この2冊をテキストに、

「虚子の小諸時代の句を味わう講座」が始まり、

初回のこの日は市民など16人が集まりました。

講師を務めたのは、俳誌「夏潮(なつしお)」主宰で、

虚子記念館で俳句講座を受け持つ、

本井英さんです。

本井さんは、「この2冊は素晴らしい企画だ」として、

集まった人たちに、このように話しました。

更に本井さんは、

「虚子は近代の芭蕉とも言える素晴らしい巨匠だ。」として、

「虚子の業績を語り継いでいってもらいたい。」と

呼びかけていました。

この講座では、

「小諸百句」と「続小諸百句」に掲載されている200句を、

本井さんの解説を基に読み解きながら、

虚子の小諸時代の暮らしや、

虚子の人となりなどについて理解を深めていきます。

初回のこの日は200句の中から40句が紹介されました。

句が作られたときの季節や場所、

その時の虚子の心境などについて、

本井さんが詳しい説明を行い、

集まった人たちはメモを取りながら、

真剣に聞き入っていました。

講座は今後3月まで、

2か月に1度、第4土曜日の午前中に

行われる予定です。

小諸高濱虚子記念館では、

「小諸百句復刻版」と「続小諸百句」を

多くの人に手にとって読んでもらいたいとしており、

同時に、講座にも気軽に参加してほしいとしています。