みなさんは「メディアリテラシー」という言葉をご存知でしょうか。
インターネットや携帯電話など、メディアの特性や利用方法を理解し、
適切に利用する能力のことをいいます。
18日(土)には、小諸市PTA連合会が主催する、メディアリテラシー研修会が、
ベルウィンこもろを会場に開かれました。
この研修会は、インターネットや携帯電話、スマートフォンが普及し、子どもたちの利用が進む中、
親の知らないところで様々なトラブルに発展しているケースが増えていることから、
トラブルの実態について学び、家庭での教育に活かしていこうと、企画されたものです。
学校単位のPTAから、メディアリテラシー教育について学びたいという要望が多く上がってきたことから、
小諸市PTA連合会が、市内小中学校の保護者や青少年補導委員会などに広く呼びかけ、
小諸市教育委員会の協力を得て、開かれました。
会場には、およそ150人が集まる中、
始めに、マルチメディアの専門家である、NPO法人イー・エルダー常務理事の寺島春夫さんが、
「インターネット・携帯電話の安全な使い方」について、講演を行いました。
寺島さんは、インターネットについて、
使う人と使い方次第で、光にも影にもなるなどと説明。
その上で、インターネットを安全・安心に活用するために必要な3つの力として、
「判断力」・「自制力」・「責任力」を上げ、
「子どもたちにこれらを求めるのは難しい。保護者が理解し、子どもたちと話し合うきっかけにして欲しい。」
と呼びかけました。
また、子どもたちに迫る4つの危機として、ネットによる誘い出しや、
無料通話アプリ「LINE」などのネット依存から始まる不登校や引きこもり、
それに、ネット詐欺やネットいじめなどについて、現実に起こっている問題について指摘。
子どもたちは被害者にも加害者にもなってしまうとして、
「1人で悩ませないで勇気を持って話してもらう環境を作り、子どもたちを見守ることが大切。」
などと、述べていました。
研修会の最後には、中学1年生の長男を持つ篠原信裕さんが、
保護者代表として体験談を述べました。
その中で篠原さんは、
「携帯電話やスマートフォンは中学の間は持たせないようにしているが、
携帯音楽プレーヤーを買い与えている。」として、
「インターネットにつなげる場合は、親の見ている前でやらせるようにし、
パソコンにはフィルタリングの設定をするようにして、今のうちから親子の信頼関係を作っている。」
などと、話していました。
一方、中学生の娘にスマートフォンを持たせているというPTA連合会会長の三島久樹さんは、
子どもと約束した内容や、親として管理している状況などについて説明しました。
専門家から子どもを持つ保護者まで、様々な立場からの説明を聞き、
参加した人たちにとっては、
子どもを取り巻くインターネットの安全な利用について
理解を深めるきっかけになったようです。