先月28日と、29日の2日間に渡って、市内の6つの小学校では、
子どもたちにプロの音楽家の指導や演奏に触れることで、豊かな感受性を育んでもらおうと
「一流の音楽に触れる体験授業」が開かれました。
28日(月)には、坂の上小学校で授業が行われ、音楽室に集まった4年生の児童64人が、
音楽について学びました。
講師を務めたのは、NHK交響楽団をはじめ国内外で活躍する指揮者、岩村力(いわむら・ちから)さんと、
若手音楽家の3人です。
岩村さんたちは、はじめに、チェロとピアノ、ヴァイオリンによる演奏を披露。
子どもたちはプロの迫力ある演奏に一気に引き込まれている様子でした。
この体験授業は、市内の他の小学校では5年生を対象に行われていますが、坂の上小学校では、
かつて、5年生の都合がつかなかったために4年生が受講し、それ以来4年生を対象に行われています。
演奏の後には、それぞれの楽器とその音色について紹介が行われました。
特に、弦楽器の中でも有名な楽器として紹介されたヴァイオリンについては、実際に楽器を使って
その材質や仕組みがわかりやすく説明され、子どもたちは興味深そうに聴き入っていました。
説明を受けた後には、6人の子どもたちが実際にヴァイオリンの演奏に挑戦しました。
ヴァイオリン特有の、弓の持ち方や演奏の姿勢に苦戦しながらも、子どもたちは皆、
楽しそうに楽器を弾いていました。
ヴァイオリンの演奏を体験した後は、再びアンサンブルが披露されました。
訪れた音楽家たちは、子どもたちもよく知る「イッツ・ア・スモールワールド」を、
日本や中国、アラビアなどをイメージさせる独特の旋律を交えて演奏。
子どもたちは目を輝かせながらじっくりと聴き入っていました。
また、体験授業の最後には合唱の指導も行われました。
岩村さんから「遠くへ向かって歌ってみよう」と、アドバイスを受けると、子どもたちは、
短い時間の中で指導を吸収し、より素晴らしい歌声を教室に響かせていました。