かねてより、小諸市や東御市、それに県厚生連などが主体となって、

健康増進やオリンピック選手の育成につなげることを目的に進められていた、

浅間山麓高地トレーニングエリア構想の実現に向け、

10月28日(月)「一般財団法人 浅間山麓スポーツ医学研究所」が設立されました。

 

この構想は、小諸厚生総合病院の再構築の一環として、特色ある病院づくりや地域づくりを進めるため、

標高およそ2000メートルに位置する、高峰高原や湯の丸高原などを高地トレーニングエリアとして

整備し、地域住民の健康増進から、オリンピック選手の育成まで、幅広く活用することで、

地域の活性化につなげようというものです。

一般財団法人「浅間山麓スポーツ医学研究所」は、この構想を実現するため、小諸市や東御市、

それに軽井沢町と御代田町の、浅間山麓4つの市や町と、県厚生連などが主体となって設立されました。

小諸厚生総合病院と連携した、高地を利用した健康増進プログラムの開発や、

アスリートの育成を視野に入れたトレーニング施設の整備などが計画されています。

設立を迎えた10月28日には、小諸市と東御市の両市長をはじめ、

財団の理事長を務める平井直一さんや、県厚生連の関係者などが出席し、記者会見が行われました。

この構想について以前から関わってきた、県厚生連前理事長の盛岡正博さんは、

高峰高原、湯の丸高原エリアを高地トレーニングエリアとして整備することの利点や

可能性について述べました。

また、小諸厚生総合病院の小泉陽一院長は、病院としての協力について触れた上で、

この構想の実現によって、東信エリアが大きく変わるのではないか。と

新たな展開への期待感を述べていました。

財団では今後、補助金などの資金獲得を図りながら、ASAMA2000スキー場などを経営する

渡辺パイプ株式会社から土地の提供を受け、高峰高原に400メートルトラックを建設する他、

湯の丸高原に競泳用の室内プールを建設する計画です。

なお、競泳用プールは、東御市が日本水泳連盟と共に国に働きかけ、国の強化施設としての建設も

視野に入れているということで、2020年の東京オリンピックに向けた施設の活用も

大いに期待されています。

この日は記者会見に続いて、関係する行政機関の議員や職員などへの報告会が行われ、

県厚生連の内堀茂理事長が、「この事業が地域発展のためにお役立てできるようにしていきたい。」などと

述べていました。

構想段階だった「浅間山麓高地トレーニングエリア構想」が、いよいよ実現に向けて動き出しました。

新幹線で東京からおよそ2時間という好立地にあり、高地トレーニング施設から30分ほどの距離に、

総合病院があることなど、他にはない好条件がそろう「浅間山麓エリア」。

子どもからお年寄りまで、一般の人たちの健康増進を図ることはもちろん、オリンピック選手の育成にも

大いに活用されることが期待されています。