小諸厚生総合病院では、健康についての意識を高め、地域の健康づくりのリーダーを育てようと

毎年、「実践保健大学」という名前で市民講座を開いています。

 

この講座が、開講から30周年を迎え、先月24日には記念式典が開かれました。

この日の式典には、病院関係者や実践保健大学の卒業生などおよそ100人が出席しました。

実践保健大学は、皆で助け合い住み良い社会を作ろうと、小諸厚生総合病院が

昭和58年に始めたものです。

以来毎年開かれており、現在卒業生は950人にも上ります。

卒業生たちは、ミニデイサービスや配食サービスを行ったり直売所の立ち上げに携わるなど、

実践保健大学での学びを活かして、様々な場所で活躍しています。

式典の冒頭挨拶に立った、実践保健大学 同窓会の矢花公子(やばな・きみこ)会長は、

「近年様々な方面で活躍している団体の中には実践保健大学の卒業生が多い」と

喜びの報告を行った上で、

「これからも永く実践保健大学を続けていけるように、皆で支えていきましょう」と

集まった人たちに呼びかけていました。

また、30年前、実践保健大学の立ち上げに尽力し、実践保健大学の生みの親と称されている

依田発夫(よだ・はつお)さんは、これまでの実践保健大学の歩みを振り返っていました。

続いて、卒業生によるこれまでの活動報告が行われました。

そのうち、小諸厚生総合病院の玄関脇で定期的に野菜の直売を行っている

ママさん農園の五味峯子(ごみ・みねこ)さんは、

「近年食を揺るがす様々な問題があるが、自分たちには安心安全で美味しい野菜を届ける

使命があると感じている。病院で市場を開くようになってから今年で8年目になるが、

これからも新鮮な野菜を地域の人たちに届けていきたい」などと話していました。

また、今年ボランティアグループ「たんぽぽ」を立ち上げた土屋まさ子さんは、

「高齢者が増え、自分のため、地域のために何をしたら良いのか考える中で

地域福祉に興味を持つようになったと話し、現在地域での配食サービスやふれあい給食会などに

積極的に携わっている」などと自身の活動について紹介していました。