東信地域の歴史について研究している「東信史学会」が主催する「古文書解読講習会」が、
27日と28日の2日間に渡って、相生会館を会場に開かれました。
東信史学会では、毎年、小諸を始め、佐久や更埴など、各支部ごとに古文書の解読講習会を
開いています。
2日間の日程で企画された小諸会場の講習会。
初日の27日には、小諸支部の会員など15人が参加しました。
今回の講師を務めたのは、4月から小諸市立郷土博物館の館長を務めている、斎藤洋一さんです。
3月まで浅科の五郎兵衛記念館に勤務していた斎藤さんは、
五郎兵衛新田を開発した市川五郎兵衛の研究に長年に渡り携わってきています。
この日は、小諸に残る古文書の中から、市川五郎兵衛らによる御牧ヶ原開発計画に関する資料を下に
詳しく解説を行いました。
斎藤さんは古文書を読み解きながら、今からおよそ300年前、市川五郎兵衛は、
自身が開発した五郎兵衛新田から御牧ヶ原台地に水を引くことを提案したものの、
周囲の村からの反対があって実現しなかった歴史を説明。
現在の御牧ヶ原の水田は昭和の総合開発によってようやく水が引かれたものであることなどを
紹介していました。
集まった人たちは、斎藤さんのわかりやすい解説に耳を傾けながら、
古文書に記された歴史について理解を深めている様子でした。
この講習会、2日目となった28日(日)には、「戌の満水」による小諸の被害についての
古文書の解読を行ったということです。