ことしで25回目の節目となった

「虚子・こもろ全国俳句大会」の表彰式が、

今月16日(土)、ステラホールで開かれました。

 

この日の表彰式には、各賞の受賞者をはじめ、

小泉市長や実行委員など関係者ら、

およそ60人が集まりました。

 

小諸ゆかりの俳人、高濱虚子。

近代俳諧の巨匠としてその名が知られています。

虚子は、第二次世界大戦中の昭和19年、

小諸市に疎開しました。

 

昭和22年に74歳で小諸を去るまでの4年間は、

虚子の生涯において輝いた一時代といわれ、

数々の名句を残しています。

 

「虚子・こもろ全国俳句大会」は、

与良に残る高濱虚子の旧宅の隣に、

平成12年、高濱虚子記念館が

開館したことを記念して

毎年開かれているものです。

 

ことしで25回目を数える

虚子・こもろ全国俳句大会。

挨拶に立った実行委員長の

小池平一郎さんは

次のように話しました。

 

実行委員長

「今から80年ほど前、

あの戦争の末期昭和19年から22年にかけて

当時の北佐久郡小諸町与良に疎開しておられた

高濱虚子先生は戦中戦後の

大変な時代の中でも花鳥諷詠を重んじられ、

幾多の句会を催し、

また小諸百句を詠まれ

小諸での生活を小諸雑記に著しております。

生涯の中でも小諸在住の頃の創作の

これは大きな一時代となっております。

その虚子先生の愛された

小諸のまちなみや

風景をどうぞゆっくり

味わっていただければと思います。」

 

応募部門は、

一般の部、高校生の部、中学生の部、

小学生の部に分かれ、テーマは自由です。

大会では事前に作品を募るほか、

ことしは5年ぶりに

季節や小諸にちなんだ席題を提示して、

当日句も募集。

 

今回は全国各地、

さらには海外から3432人の応募があり、

投句数は9571句にのぼりました。

そのうち、48点が受賞作品に選出。

 

最高賞にあたる「俳句大会賞」に選ばれたのは、

信濃町 佐藤正博さんの作品

「見返す目 そつと逸らして 雛納」です。

 

また、高校生の部「最優秀賞」には

愛媛県 谷口春奈さんの作品

「コスモスを 地球にまぶす やうに蒔く

が選ばれました。

 

小諸市からは、芦原中学校3年

吉澤柚羽さんの作品

「葉桜に 旅の終わりを 見守られ」が特選に。

 

多くの応募があった学校に贈られる

「学校賞」には、

芦原中学校が選ばれました。

なお、当日句には

小諸市から7人が入賞しています。

 

実行委員会では、

俳句文化のすそ野を広げ、

次の世代へつなげていくため

今後もこの大会を

続けていきたいとしています。