ことしで59回目を迎える「小諸書芸展」が、

今月8日(金)から10日(日)までの3日間、

文化センターの乙女湖体育館で開かれました。

 

小諸書芸展は、小諸市を始め、

近隣地域の書芸愛好家たちの

作品発表の場を作り

書芸文化の発展につなげていこうと

小諸書芸連盟が毎年開いています。

 

59回目のことしは、

漢字・かな・漢字かな交じり書などのほか、

篆刻、刻字など、

およそ60点から70点が出品されました。

そのうち、市長賞など特別賞には、

7点が選ばれています。

 

また、ことしの

児童生徒新年書初め展で

特別賞を受賞した10点も

あわせて展示されました。

 

10日(日)に行われた授賞式には、

入賞者をはじめ、

審査員や来賓などが出席しました。

 

最高賞の市長賞に選ばれたのは、

市内和田の杏秋さんの作品です。

爽やかで、流動感ある筆致が評価されました。

 

この作品は、

遥か昔中国の治水において功績を残した

を祀ったについて、

杜甫がった漢詩を書いたもの。

柳さんは能登半島地震を思って

このテーマを選び、

筆に心を込めたと言います。

 

柳さん

「詩自体は中国の詩でございますけれども、

災害の復旧を進めたとても有名な方だそうですが、

その方をお祀りしてあるお社のことを

詠った詩ですので、

そこに少し気持ちを乗せさせてもらった

というところでしょうか。

見た方が少しでも明るく

和やかな気持ちになれるようなものが

書ければいいなと思って書きましたので、

審査長の先生に

明るい作品だと褒めていただきまして、

とても嬉しく思いました。」

 

市内御影の木内洞舟さんは、教育長賞を受賞。

 

木内さん

「大変嬉しく思います。

漢詩の中で、自分でその書いた詩に

やっぱり感動したものを…。

師匠のうちの漢詩の

詩集の中から選んで書きました。

李白か杜甫の漢詩の中から、

やっぱり季節を表すようなもの、

そういうものを書きたいですね。」

 

市内御影の土屋蓮舟さんは、

公民館長賞を受賞しました。

 

土屋さん

「「私でいいのかしら」っていうぐらいの

ありがたくて申し訳ないような気持ちでいます。

まだ「これを書きたい」とか

「こうしたい」っていうのは無いので、

私書けるものを

一生懸命書いてるっていう感じです。

いろいろ家族にも協力してもらっているので、

やっぱりそういう気持ちも

大事にしながら

これから書いていきたいと思います。」

 

文化協会長賞を受賞したのは、

市内本町の清水嶺花さんです。

 

清水さん

「とても素晴らしい賞をいただきまして、

本当に皆様のおかげだと感謝しております。

短い詩なんですけれども、

春になるのに自分が思い惑うことばかりだな

っていうような詩は、

本当に今の私の心境に合ってるな

と思いながら書かせていただきました。

賞をいただくのには

申し訳ないような書だったなと思いますが、

賞をいただいたっていうことで

この賞に恥じないような

これから書が書ければな

というふうに思っております。」

市内諸の高橋英峰さんは、

無鑑査特別賞を受賞しました。

 

ことしは受賞者7人のうち

小諸市から5人が表彰されるという、

非常に優秀な成績を残しています。

一方で、市外からも

多くの素晴らしい作品が集まり、

訪れた人々は

じっくりと作品を眺めている様子でした。