市民に人権に対する意識を

高めてもらうためのイベント

「小諸市人権フェスティバル」が、

2月25日(日)、人権センターで開かれました。

 

「小諸市人権フェスティバル」は、

参加者に人権について考えてもらうほか、

市民の文化活動の発表や、交流の場として

開かれているものです。

 

このイベントでは

「人権啓発作品コンクール」として、

市内の小中学生を対象に、

人権啓発のポスターや標語、

作文の募集も行われています。

 

今回は合わせて、1707作品の応募があり、

最優秀賞4点、特選に10点が選ばれました。

 

この日は、コンクールで

上位入賞した子どもたちに

表彰状が贈られました。

 

ポスターの部の最優秀賞には、

小諸東中学校2年生

酒井さんの作品が選ばれました。

 

酒井さん

「多くの人が笑顔になれるように、

それぞれの個性を大切にできるような

「みんなちがってみんないい」

という言葉を元に

絵を描かせていただきました。

絵を描くときには、

なるべく明るくポップな色使いで、

遠くから見たときも

すごく目立つような色使いを心掛けました。

このポスターを見た人に、

それぞれの個性を大切に

過ごしていけるように

感じていただけたらうれしいです。」

 

標語の部の最優秀賞に選ばれたのは、

坂の上小学校1年生臼田和叶さんの作品と、

小諸東中学校3年生篠原早穂さんの作品の2点です。

 

臼田さん

「友達がいじめられたり困っていたりしたら、

耳と目だけじゃなくて

心も聞いた方がいいかなと思って書きました。

(今回大きい賞をもらって今どんな気持ちですか?)

うれしいです。」

 

作文の部の最優秀賞は、

小諸東中学校1年生小林優奈さんの

「個性を大切に」と題した作品が受賞しています。

 

小林さん

「びっくりしたけどとてもうれしかったです。

みんなが自分らしく過ごしていけると

いいなあと思い書きました。

初めて書いてみて、

自分の思いをどういう言葉で

表現したらいいのかが難しかったです。」

 

講評に立った山下千鶴子教育長は、

入賞作品一つ一つを丁寧に紹介した後、

子どもたちへのメッセージとして次のように話しました。

 

「頭と心を使って、

人権について立ち止まって

本当に深く考えてくれた子どもたちに、

心から感謝します。

みんなが幸せになるために、

どんな生き方をすることがいいのか、

これからもずっと

考え続けてほしいと思います。」

 

またこの日は、

映画監督の満若勇咲さんを講師に招き、

「映像制作者として部落問題に関わること」と題した

講演会も行われました。

 

満若さんは、

おととしに長編ドキュメンタリー映画

「私のはなし 部落のはなし」を制作。

この映画が、

「キネマ旬報ベスト・テン」で

文化映画第1位を受賞し、

翌年2月に映画の書籍を出版しました。

 

満若さんは、

長野市で起きた部落問題の事件を

個人的に取材していた経験を踏まえ、

差別する側の考えを究明しない限り

本当の解決には至らないという思いが

映画制作の軸になったと言います。

 

この日、館内では

コンクールの応募作品、

数々の団体の作品などが展示され、

訪れた人々は人権について

思いをめぐらせている様子でした。