佐久広域連合の消防職員が、

日頃の業務で学んだことや、感じたことなどを発表する、

意見発表会が、

今月12日(木)に消防本部で行われました。

 

この発表会は、消防職員の意識向上を目指し、

毎年行われています。

制限時間5分以内に、消防職員が

消防や防災に対する意見や抱負、将来のあり方などについて

述べるもので、

審査員らが発表内容や意見性、発表力などの観点から、

総合的に評価します。

 

ことしは、

佐久広域連合消防本部管内全7つの消防署から

代表者1人ずつが発表しました。

 

小諸消防署から発表に立ったのは、

消防士長救急係の宮坂瑛二さんです。

 

宮坂さんは入署8年目。

特別救助隊として日々研鑽する一方、

1児の父親として育児に奮闘しています。

今回、自身の経験をもとに

「お父さんと学ぶ!消防体験ツアー」と題し

意見を述べました。

 

「「ちょっと来てー!」妻が私を呼ぶ声。何があったのかと思い、

見に行ってみると「なんか具合悪そう」

ことし2歳になる息子を見て妻が言います。

しかしそこにはいつもと変わらず、

元気に遊んでいる息子がいました。

試しに熱を測ってみると37.8度の発熱。

すぐに病院へ連れていき先生に

「風邪ですね」と言われ帰宅し、

再度熱を測ってみると38.0度。

息子はぐったりしていました。

私はいつも救急救命士として救急出動しています。

職業柄、息子の異変には気づくことができるだろう

という思いこみがありました。

しかし私には気づくことができなかったのです。」

 

そんなある日、「1歳の子ども、発熱しけいれんしている」との通報内容で救急出勤した宮坂さん。

現場にいた父親と自分自身が重なったと言います。

 

「お父さん、お子さんは昼間どんな様子でしたか?

熱は何度くらいありましたか?」

「えっと、熱は測っていません。」

「いつもと様子が違うようなことはありませんでしたか?」

「いつもと同じような気がしたのですけど。

分からないです。」

お父さんに何を聞いても

曖昧な回答しか返ってきませんでした。

 

宮坂さんは「いざという時に父親も子どもの異変に気づき、

適切な対応ができるべきである」と述べました。

そして父親と子どもが一緒に学ぶ消防体験ツアーを提案。

普及に向けた具体的な方法と

子どもの命を守るために自身の思いを強く訴えました。

 

「もしもの時に適切な対応ができることで

家族から信頼されるとともに

子どもの大切な未来を守ることができます。

守っていきましょう!

子どもたちの未来を!なりましょう!

かっこいいお父さんに!」

 

会場に集まったおよそ40人の消防職員らを前に、

堂々と意見を述べた宮坂さん。

審査の結果、小諸消防署の宮坂さんは奨励賞を受賞。

 

最優秀賞には、御代田消防署の佐藤魁星さんが、

優秀賞には、南部消防署の中島大樹さん、

川西消防署の浅川大輔さん、

佐久消防署の小川純未さんが選ばれました。

 

宮坂さん

「結果奨励賞ということで、

みんながもらえる賞だったのですけど

自分の言いたい意見を

しっかり言えたので良かったかなと思います。

やるからには最優秀賞とりたいな

という気持ちもあったのですけど、

去年とか小諸消防署から出た職員も

最優秀賞とっていたので。

小諸連覇したかったのですけど、

連覇したいなっていう気持ちでやっていました。

小諸消防署では救命講習開催してますので、

心肺蘇生法だったりとかそうゆうのに

不安を抱えているお父さんいましたら

小諸消防署まで電話いただければ

講習を行いますので、よろしくお願いします。」