明治から昭和にかけて、製糸業で栄えた小諸。

小諸の製糸文化と深い関わりのある渋沢栄一が

小諸で講演した際の様子を記録した特別企画展が

あぐりの湯こもろで行われています。

 

この特別企画展は、市民有志でつくる

「NPO法人 糸のまち・こもろプロジェクト」が

明治から昭和にかけて、製糸業で栄えた小諸の歴史と

渋沢栄一とのつながりを知ってもらおうと

主催したものです。

 

富岡製糸場模範工場設置主任で

小諸の製糸業の相談役だった渋沢栄一。

大正6年5月15日に、

小諸小学校2階の講堂で

青年たちにむけて講演を行いました。

 

記録文書によると、講演会で渋沢は、

当時、小諸にあった製糸工場「純水館」を視察し設備を称賛。

また青年たちに、世の中の情勢を読みながら、

理想を持つことの大切さを訴えました。

 

清水さん

「渋沢栄一氏が小諸の蚕糸業の相談役を

されていたという物事がございますので、

来年・再来年、一万円札になる時に、

お財布に入りますけども、その時に、

小諸にとてもお力添えがあった方なんだなと知っていただきたくて、

特別とつけました。小諸の発展のためにこの人なくして、

繁栄したかなという産業ではなかったかなと思っていますね。」

 

1890年に豪商・小山久左衛門が創業した純水館は、

最盛期には2千人以上の工女が働いたとされています。

明治から昭和にかけて、

小諸の製糸業の中心を担ってきました。

 

小諸の繁栄にも大きく寄与したと言われている純水館。

閉鎖後もその歴史を伝えてきましたが、

今月1日、六供にある旧事務所と講堂が

老朽化により解体することが決まりました。

 

「NPO法人 糸のまち・こもろプロジェクト」では

今後、市内で純水館の歴史を伝える移動企画展を行う

予定です。

 

清水さん

「みなさんが屋根が傷んできたなって

ずっと皆さんが見てきているわけですよ。

今まで管理され、皆さん守られた方にはとても感謝の気持ちでおります」

「製糸場が小諸には各地にございますので、

その一番の本部である荒町、紺屋町、小諸小学校があった図書館でも、

やりたいかなと。またその次も行くところは決めているんですけども、

また出会いを楽しみにしております。」

 

渋沢栄一小諸講演記録のパネル展示は

今月14日(月)まで行われています。