小諸市と、長野市に本社を持つ株式会社カクイチ、

それに事業構想大学院大学の3者が、

「まちづくり包括連携に関する協定」を締結しました。

12日(水)に協定調印式が行われ、

あわせて、株式会社カクイチから小諸市への

企業版ふるさと納税受納式も行われました。

 

この日は、株式会社カクイチの田中離有社長と

小諸市の小泉市長、そしてオンラインで

社会人を対象に、地方創生の担い手の育成や

事業開発などを行っている

事業構想大学院大学田中里沙学長らが出席しました。

小諸市と株式会社カクイチは、

小諸市の政策アドバイザーである

小山眞一さんの仲介で、

去年秋からまちづくりに関する意見交換などの交流を開始。

連携事業について検討を進めてきました。

現在行われている、三輪スマートカートによる

市街地周遊の実証実験も

誰もが利用しやすい公共交通システムを構築するため、

意見交換を進める中で始められたものです。

今回は新たに、事業構想大学院大学からの提案で

企業版ふるさと納税を活用した

連携事業に取り組むことになり、

株式会社カクイチから小諸市に、

5000万円がふるさと納税として寄付されました。

3者が連携し、基幹産業である「農業振興事業」と

高齢化社会の移動手段を構築するための

ITを活用したモビリティ事業、「MaaS事業」に

取り組みます。

小泉市長、田中社長はそれぞれ挨拶で

連携事業への期待感をこう述べました。

 

「民間企業である株式会社カクイチ様、また学校法人でもある、

事業構想大学院大学様のお力をお借りしながら、

私ども行政と手を携えていただき、

それぞれが強みを生かしながら協力をすることで

真の地方創生に資するモデルになることを確信して進んできたいと思っております。」

 

また、事業構想大学院大学の田中学長は、

「共に持続可能な社会と

新たな人材づくりに取り組みたい。」などと

意欲を見せていました。

今後3者は、2つの事業を具現化し展開していくための、

「事業構想プロジェクト研究会」を設立。

事業構想大学院大学の企画運営のもと、

産学官による人材育成や新規事業を構想していきます。

事業のスタートにあたり、

地域の企業や市民も加わっての講座を、

来月から3か月間に渡って開く計画です。

 

田中社長

「コロナ禍でなかなか人が動かなくなっている。

未来に対してどうなるかわからないという不安がよぎる中で

何か新しいことをやって若い人に夢を持ってもらう。

もちろん多くの人が3分の1の人が高齢者になっている中で

その人たちが元気に生き生き動ける社会を作りたいということがスタートで、

その中で農業とか移動手段を提供できたらいいなというのがきっかけです。

市長と気があったからというのが正直な気持ちです。

やっぱり思いを一つにしておくと実現に向かう。

思いがバラバラな人だと組めないと思います。

自分たちが持っているカードをお互いに出したら

何かできるんじゃないかという出会いが

これを作り上げたんだと思っています。」

 

小泉市長

「今まで小諸市ではなかった取り組みなので非常にわくわくしています。

発想が非常に柔軟ですしカクイチという大きな組織を

田中社長の1つ考えのもとに統制感があったり、

また社員のみなさんも自由に提言ができたり、

またスピード感のある仕事、レスポンスが早い、

組織をつかさどる方として尊敬すべき方で、

これぜひ今回の事業は事業ですがそれを通じて、

カクイチさんのいいところを

小諸市役所に取り入れていきたいと思っているところです。

今小諸市が抱えている農業分野、中山間地である、担い手不足である、

いかにブランド化していくか、そういうところを、

事業構想大学院大学さんも入っていますので、

知見もいただきながら具体化していきたい。

また一方ではマース事業ということで

社会交通の在り方というのが

小諸市がコンパクトシティを取っていく中で

ネットワークの部分をしっかり構築していくということで

やはり取り組まなければならない課題を具体化して

よりよい生活が市民のみなさん送れるような結果に

結び付けられるような取り組みにしていきたいと思っています。」