家族や仲間など身近な人が悩んでいるときに、

「気づいて話を聴き、必要な支援につなげ、見守る」

ゲートキーパー。

その養成講座が先月26日(月)に、

オンライン配信で行われました。

 

地域や職場で発せられる自殺のサインにいち早く気付き、

適切な対処を行い、専門相談機関へつなぐ役割を担う

ゲートキーパー。

小諸市では、自殺予防対策として

ゲートキーパー養成講座を平成24年度から実施しています。

これまで259人が講座を修了。

今年度は、全3回に渡り講座を開き、

新型コロナウイルス感染症対策として、

自宅でも受講できるよう

オンライン配信を実施。

市民など21人が受講しています。

 

最終回となったこの日は、

小諸高原病院 村杉謙次院長を

講師に招き、

「身近なこころの病気 うつ病、アルコール依存症について」を

テーマに講演を行いました。

最終回は公開講座となり、

オンラインでの参加者のほかに市民など合わせて22人が参加。

 

講座では、自殺に関連するうつ病や

アルコール依存症についての説明が行われた他、

自殺対策におけるゲートキーパーの意義について

受講生らと共に考えました。

 

自殺に至るには複数の要因・プロセスがあり、

ゲートキーパーが介入し自殺を阻むことが重要だといいます。

村杉さんは、ゲートキーパーの役割について解説。

精神的苦痛が耐えがたい強さで持続し、

脱出できない状況となったときに陥ってしまう

「心理的視野狭窄」を和らげていくことなどが自殺防止に

つながる」

などと説明しました。

 

村杉先生

「なぜ自殺を防がなければいけないか。

最初に出した私の問いになります。

それに対する明確な答えは、

人がメンタルヘルス不調に陥って、

心理的視野狭窄の結果、自殺に至っているとするならば、

その行為にご本人の責任はないんですね。

つまりは、自殺はその人が本当に願って行ったものではないために、

周囲の人々が勇気をもって

自殺を阻むための介入をすることは重要になります。」

 

小諸市では今後も継続して講座を開き、

自殺予防の理解を広めることで、

生きやすい地域を目指していきたいとしています。