来年に控える東京オリンピック・パラリンピックなどに備え、

警察や民間事業者など、官民連携によるテロ対策訓練が、

28日(月)南城公園駐車場で行われました。

 

この訓練は、来年開催が予定されている、

東京オリンピック・パラリンピックなどの

大規模な行事を見据え、

官民一体となって訓練を行うことで、

テロに対する危機管理意識の共有や連携強化を図り、

対処能力の向上につなげようと行われたものです。

ジェイアールバス関東株式会社からの呼びかけで

実現しました。

 

訓練には

小諸警察署や県警本部の職員、

小諸消防署の署員など佐久広域連合の職員のほか、

ジェイアールバス関東株式会社の社員など

およそ50人が参加しました。

 

訓練は、走行中のバス車内で

乗客のひとりが有害な気体が発生する薬品を撒き、

刃物で乗務員を脅して停車させ逃走する、という想定で

行われました。

ジェイアールバス関東小諸支店の乗務員が、

有毒ガスが蔓延する車内から

速やかに乗客を避難させ、通報。

 

駆け付けた交番勤務員が聴取や周囲の安全確保を行い、

その後防護服を着た消防署員らが

体調不良者を救助、除染の上搬送しました。

 

さらに、県警本部に配置され、

核兵器や化学兵器を使用したテロに対応する部隊、

機動隊NBCテロ対策部隊が駆け付け、

有毒物質の特定・回収、車内の除染などを行いました。

 

今回初めてテロ対策の連携訓練に取り組んだ

ジェイアールバス関東小諸支店では、

今回の訓練の記録を全社で共有し、

各支店で有事に備えた体制を強化していきたいとしています。

 

JRバス

「ねらいとしましては、来年オリンピックも控えていまして、

我々公共交通の中でいろんなことが想定されております。

その上で我々公共交通事業者と警察消防との連携を

もう一度確認してお客様の安全を守ることを

訓練したいと思い今回の訓練に至りました。」

「お陰様でかなりうまくいったと個人的には思っております。」

「我々でできること、警察消防にお願いすること、

さらに今色々な災害が、地震や水害が起きておりますので、

自衛隊も含めて連携を強化してできることを想定しながら

いろんな訓練をしていきたいと思っております。」

 

警察・消防によると、今回のような民間企業からの提案により

様々な想定の訓練が可能になるため、

今後も各企業との連携を図っていきたいということです。

 

消防

「どの災害もそうなんですけど、

特にこういった特殊災害については、

各機関の連携、情報共有、そういったものが非常に重要になってきます。

その点今回の訓練では警察の動き、情報伝達、

そういったものが確認できましたので、

非常に有意義な訓練ではなかったかと考えています。」

「こういったテロだけではなく、災害対応に向けて、

各機関、特に私が所属している消防、

そういったものがそれぞれ訓練を行い、

また連携も深めて、今後の災害対応にあたりたいと考えます。」

 

警察

「各機関がそれぞれしっかり持ち場の業務を

確認することができたと思います。」

「オリンピックだけではなく今後国際的な会議だとか、

全国的な会議等も開かれますので、

こちらも対策の準備を続けていきたいと考えております。」

「警察だけ、消防だけでは訓練をしても総合的な訓練になりませんので、

民間企業、行政機関のほうと協力して

こうした訓練を実施できればと考えております。」