小諸ふるさと遺産に認定されている「大杭橋」が描かれた

油彩画が作者から千曲小学校に寄贈されました。

 

この日千曲小学校に寄贈されたのは

秋山洋さんの

油彩画作品「あの日あの頃・大杭橋」です。

秋山さんは現在75歳。

埼玉県在住でかつて医薬品メーカーに勤務していました。

勤務先の支社が和田工業団地あったことが縁で

今でも年に数回小諸に訪れるといいます。

「大杭橋」は小諸市内で千曲川にかかる橋として

現存する唯一のつり橋です。

現在は使用されていませんが、

地域のシンボルや後世に伝え残していきたいものとして

「小諸ふるさと遺産」に認定されています。

しかし10月に発生した台風19号の影響で

橋のおよそ3分の1が流されてしまいました。

この作品は秋山さんが1年前に描いたもので

今年度の第33回小山敬三記念小諸公募展において

小諸市教育長賞を受賞しています。

展覧会の会期中に発生した台風19号。

被害に遭った大杭橋を見に来る市民の姿を

目の当たりにした秋山さんが

市民にとって大事な橋を描いたこの作品を

市の役に立ててほしいと申し出たことがきっかけで

寄贈に至りました。

 

大杭橋の学区内であることから

千曲小学校へ寄贈されることになったこの作品。

在りし日を思い出す貴重なものとなっています。

 

秋山さん

「小諸大橋から千曲川を見ていた時に、

千曲川の川表が非常にキラキラと反射して

その向こうに棚田が広がっていると思うんですけれど、

その風景が素晴らしかった。

ただそこに小さなつり橋が見ることができるんですけれども

そこに興味があって。

つり橋の両サイドに片方に社があって、

片方には仏様が2体安置されているというのを見て、

この橋は地元の人にとって

大切な橋だなということはすぐわかりました。

なんとかこの橋を絵にしたいと思ったのがきっかけです。

展覧会を見ている時に多くのお客様が私の絵を見ていただいて、

色んな地元の話をひそひそと絵の前でしている。

この絵は「あの日あの頃」と題名があるんですけど、

この題名が大杭橋が落ちたことを予感しているような

題名だって多くの人が言うんですね。

それだけ愛されている絵でしかも落ちた後、

この場所に行ったときに地元の人がどんどん見に来て

黙って橋を見て急いで軽トラで駆け上がって帰っていくんです。

その態度を見てこれは何か地元を

小諸の方々に大切なものだなと直感しました。

それが心を動かされた一つのきっかけです。

秋山さんの絵は校長室に飾られる予定です。

千曲小学校では今後も子ども達に

小諸ふるさと遺産に対して

興味を持ってもらいたいとしています。」