小諸ゆかりの草笛禅師、横山祖道さんが亡くなってから

ことしで39年。

命日である16日には、懐古園馬場で、

「祖道さんを偲ぶ草笛の集い」が開かれました。

 

横山祖道さんは、昭和33年から22年間

懐古園内で草笛を吹いていたことから

「草笛禅師」と呼ばれていました。

雨の日も雪の日も懐古園で座禅を組み、

草笛の音色で人々の心を癒やし、禅の教えを伝えたといいます。

祖道さんが亡くなって39年。

この集いは、

祖道さんの残した草笛文化を後世に伝えていこうと、

草笛愛好家ら有志が、

祖道さんの命日である6月16日にあわせて

開いているもので、

ことしで31年目になります。

ことしも、会場となった懐古園馬場のささやぶのもとには、

北は福島、南は福岡まで

全国各地から多くの草笛愛好家たちが集まりました。

この日は、祖道さんが生前暮らしていたアパートの隣に住む、

尾沼武比古さんも訪れ、

祖道さんから贈られたという直筆の色紙などと共に、

在りし日の祖道さんとのエピソードを紹介しました。

その中で尾沼さんは、

「祖道さんは差し入れを用意しても、

いつも『弟子に渡してくれ』と受け取ることはなかった。

見習うことができないほど素晴らしい人だった。」などと話し、

祖道さんの人柄を偲びました。

また、祖道さんが生前に収録した法話も流されました。

 

最後には参加者全員で

祖道さんが作った「くさぶえ悲し」と「山ざくら」を

草笛で奏で、

祖道さんの功績を偲んでいました。

集いが終わると、一人一人、

祖道さんの写真の前で草笛を披露。

優しい音色が懐古園を包んでいました。

 

代表小林政利さん

「今まで31年の中で大勢の方に草笛を教えてきた方々が

全国に散らばって、草笛を聞くと小諸で聞いてきたよ、

教わってきたよと言う話が出ると、

私も小諸の一員なのよという思いが強くあって、

また今日このように命日に来ることが自分の確認というかそんなことらしいですね。

子どもたちに伝えていきたいなという思いが一番なんですよ。

ふるさとの音色ということで、

羽ばたいてもらえたらという思いでやっていますね。」