去年3月から旧市役所跡地で、

移転新築工事が進められてきた

小諸厚生総合病院の新病院

「浅間南麓こもろ医療センター」。

11日(土)には新病院で竣工式が行われました。

 

 

竣工式には、

県厚生連や小諸厚生総合病院関係者を始め、

小諸市や近隣自治体、それに工事関係者など、

およそ100人が出席しました。

神主の祝詞に続いて、関係者らは祭壇に玉串を捧げ、

新病院の発展を祈願しました。

昭和35年に佐久総合病院の分院として開院し、

57年の歴史を数える小諸厚生総合病院。

増改築を繰り返してきた、

与良にある現在の建物は、

平成20年の耐震診断で、強度不足が判明。

病院内に再構築委員会を設置し、

新病院の建設に向けて検討を進めてきました。

平成22年4月には、

小諸市と浅間南麓地域自治体が

小諸市役所敷地での移転再構築と、

救急医療の充実を求める要望書を提出。

 

一方、小諸市も、中心部に、

市役所庁舎や図書館、病院などの施設を集約した

コンパクトシティ構想を進めることになり、

平成23年10月には、

市役所庁舎と病院を併設して再構築する覚書が、

双方の間で交わされます。

その後、市と厚生連、病院の3者で

二次救急医療の維持や小諸市からの財政支援に関する

協定書を締結。

去年3月、旧市役所の取り壊しを待って、

小諸厚生総合病院再構築に向けた新築移転工事が

着工となりました。

新しい病院は、建築面積がおよそ3700㎡。

延べ床面積はおよそ2万1千㎡で、地上7階建て。

病床数は246床で、

そのうち、高度治療を行うHCUは12床。

診療科は29科となります。

院内は、1階に、外来などの総合受付や窓口を設置。

来院者が多い内科や脳神経外科、外科、整形外科などの他

放射線科やMRI、CTなどの検査機能を備えました。

救急車からの搬送車をすぐに処置できる救急治療室も

整備しています。

2階も、産婦人科や小児科など、外来の診療科のほか、

日帰りの人間ドックセンターも設置。

JA佐久浅間が運営する売店も入ります。

3階は人工透析室の他、

手術室4部屋と、HCU12床を設置。

HCUはこれまでの7床から5床増やし、

救急医療にこれまで以上に力を入れるとしています。

 

4階から6階には一般病棟が入ります。

4階は、リハビリテ―ション科と地域包括ケア病棟となり、

リハビリテ―ションのフロアは、

訓練ができる中庭も設置し、

日常生活に戻りやすいような設計となりました。

 

電気やガス、水道などのエネルギーは、

隣接する市役所と共同利用する計画で、

県内で初となる、公共下水道の熱利用も行われます。

総事業費は、72億円。

そのうち、30億円は

小諸市からの財政支援で、

その他、東御市と国から、1億円の補助金が出ています。

 

この日は、ベルウィンこもろで竣工祝賀会も行われ、

およそ200人が出席しました。

 

 

挨拶に立った、

JA長野厚生連の社浦康三代表理事理事長は、

「これからも更なる医療の充実を図り、

地域の期待に応えていきたい。」と述べました。

 

 

また、黒栁隆之院長は、二次救急医療体制の維持や、

市役所と一体となった健康づくりに力を入れて行きたい。

などと

今後の抱負を述べました。

 

竣工式の翌日、12日(日)には、

一般市民向けの内覧会も行われ、大勢の人が訪れました。

訪れた人たちは、病院職員の案内の下、

院内の施設や病棟などを見て回り、

新病院の開院に期待を膨らませているようでした。

 

訪れた人

「意識の高い方がたくさんいるなと説明を受けて感じました。

そういった部分では安心ですし、選ぶときも安心していられる。

いろんな意味で期待できると思います。」

 

訪れた人

「今までとちがって患者さんのことを一番に考えてくださる設計と

ご説明の方に聞いたので、これから使いやすくなると思いました。

地域の方が使いやすく、

高齢者の方も安心して使える病院にしていただければありがたいです。」

 

 

今後、小諸厚生総合病院は30日から休診となります。

現在の入院患者は来月1日から新病院に転院。

新病院の外来の診療は、来月4日から開始となります

 

黒栁院長

「地域の中核病院をきちんと作るというのは私たちにとっても大事な使命であるし、

おそらく小諸市さんにとってもこういう病院があって、

きっちり医療ができるというのは、

今後のためにもいいと思いますので本当に嬉しい気持ちでいっぱいですね。」

「基本的には向こうでやっている診療内容をまず落とさないようにするということと、

二次救急病院というのは常にこれで終わりということはないですから、足りない部分はしっかりやっていきたい。」

「市役所と近くなりましたから市役所といろんなことがタイアップできる。

保健事業というのはこういう病院にとっては大事になってくる。

そこのところも一生懸命やっていきたいですね。」