さて、毎年この時期には、

県内の消防救助隊が集まり、

救助技術を競う大会が開かれています。

21日に行われる大会を前に、

日々訓練に励んでいる小諸消防署の救助隊を取材しました。

小諸消防署救助隊。

小諸消防署内の若手消防士たちで作る

期間限定のチームです。

署内で行われた選考会を経て、

選び抜かれた人だけが所属することができます。

署員が大勢いる大規模な消防署では

レスキュー専門の部隊が置かれているところもありますが、

小諸消防署には専門部隊がないため、

毎年この時期にだけ結成されています。

隊員たちを率いるのは、

消防歴14年目の甲田実隊長です。

消防救助技術大会には

これまで8回選手として出場しており、

おととしから隊長を務めています。

甲田隊長は、初めて隊長を務めたおととしから

2年連続でチームを県ナンバーワンへと導いてきました。

消防救助技術大会には様々な競技があり、

小諸消防署の救助隊が出場するのは

「救助の花形」とも呼ばれている「障害突破」です。

災害現場のあらゆる障害を想定し、

「乗り越える」「登る」「渡る」「降りる」という動作を駆使して

数々の障害を突破していくというものです。

この競技への挑戦をはじめて7年間、

小諸消防署の救助隊は、

県大会突破という壁を超えることができませんでした。

しかしおととし、ついに県大会で優勝し、

悲願の関東大会出場を果たしたのです。

今年の救助隊、9人のうち、

5人が去年関東大会の大舞台を経験しています。

大会まで残り日数が少なくなったこの日の段階で

仕上がりは上々。

隊員たちは確かな手ごたえを感じているようでした。

去年に引き続き救助隊入りしたメンバーの他に、

今年は新たな隊員も加わっています。

今年副隊長を務める佐藤祐一さんは、

消防歴10年目。

去年軽井沢町の消防署から転任してきました。

軽井沢時代は、ロープブリッジ救助という種目で

選手を務めていた経験がありますが

障害突破に携わるのは今年が初めてです。

また、選手としても3人のニューフェイスが加わりました。

新しく加わったメンバーに、

隊長、副隊長、そして先輩隊員たちがアドバイスを送ります。

去年新入隊員だったメンバーも今年は先輩。

自身の経験を活かし、新人をサポートしていました。

2年連続で関東大会出場を果たすも、

あと一歩のところで

全国大会への切符を逃してきた小諸消防署の救助隊。

今年は県大会優勝を通過点と位置付け、

21日に大舞台に臨みます。