現在、市立小山敬三美術館と記念館では、

小山敬三画伯のフランス留学中の作品を展示する

「KEIZO in France展」を開いています。

小山敬三画伯は小諸市出身の洋画家です。

作家・島崎藤村からアドバイスを受け、

22歳から9年間フランスに留学したほか、

40歳の時にもフランスへと渡り、

創作活動を行いました。

小山敬三画伯にとってフランスは、画家としての基礎を学び、

試行錯誤を重ねた場所です。

そんなフランスでの作品を多くの人に知ってもらおうと、

今回初めて画伯のフランス時代に焦点を当てた企画展が開かれました。

展示室には、洋画やスケッチ、それに写真や日本への手紙など、

およそ20点が展示されています。

中でも一番の目玉は、76年ぶりに公開された

「アンチーブ港(こう)」です。

1938年に一般公開されて以降

個人の所有物となっていましたが、今回特別に借り受け、展示が実現しました。

フランス南部、地中海沿いの港を題材にしたこの作品は、

画伯が41歳、2度目のフランス滞在の時に描かれたものです。

この時期の画伯の特徴である、筆を滑らせるようなタッチが、

海の描き方によく表れています。

他にも、今回のために収蔵庫から出された作品や、

去年生家の土蔵から新たに発見された作品なども楽しむことができます。

この展覧会は、7月13日(日)まで、

市立小山敬三美術館と記念館で開かれています。