小諸市では、心や体のケガの予防を通した、安全安心なまちづくりの世界認証「セーフコミュニティ」を
去年12月に取得し、交通安全や高齢者の介護予防、それに子どもの安全対策などに取り組んでいます。
12日(土)には、セーフコミュニティ活動の一環として、坂の上小学校の6年生を対象に、
子どもたちの「安全力」を養うための授業が行われました。
この日の授業には、坂の上小学校の6年2組と3組の児童25人が参加しました。
はじめに子どもたちは、5つのグループに分かれ、用意された地図と、三色の付箋紙、
それにカメラとペンを持って、学校内の安全診断に向かいました。
子どもたちは、教室や体育館、それに廊下や階段などを
危ないと思う箇所を写真に収めたり、安全だと思う場所を確認しながら、付箋紙に記入していきました。
この授業は、大学や研究機関で取り組まれている研究を、社会に還元するために、
文部科学省が助成している「ひらめき★ときめきサイエンス」というプログラムを活用して
行われたものです。
日本セーフコミュニティ推進機構代表の白石陽子さんが、自身が所属する
立命館大学の研究機関で取り組んでいるセーフコミュ二ティの研究を、子どもたちに体験してもらい、
「安全」について考えてもらうきっかけを得てもらいたいと、小諸市に呼びかけ実現しました。
ワークショップ形式で行われたこの日の授業。
校内を回っての安全診断を終えた子どもたちは、グループごとに、大きな地図を使って、
診断の内容を記入していきます。
「赤」は危ないところ。
「黄色」は経験はないけれど危ないと思うところ。
そして「青」は安全な工夫をされているところと、色分けをし、仲間同士相談をし合いながら、
シールと付箋紙を使って、わかりやすく整理していきました。
地図には、「段差があってつまずきやすい箇所」や、「ぶつかりやすい曲がり角」、「蜂の巣がある木」など、
子どもたちの視点で選ばれた危険箇所などが次々と記されていきました。
ワークショップを終えると、最後はグループごとに報告を行います。
子どもたちは、色別に、3位から1位までを発表していきました。
危険箇所の中でも特に多かったのは、出会い頭の衝突が多く起きている場所についてです。
その他にも、池に落ちてしまった場合の危険性を指摘するものや、
「地震が起きた際は、本が落ちてしまうのではないか。」など、予測に基づいての指摘もあり、
子どもたち自身の学びにも繋がっていたようです。
全ての授業を終えると、子どもたちには、「未来博士号」と書かれた終了証が授与され、
皆、嬉しそうな表情を浮かべていました。
久保田好文校長は、子どもたちに、「今度は全校に向けて、今日学んだことを伝えていってください。」と
呼びかけていました。