江戸時代から、農業用水として

佐久地域の人々の生活を支えてきた、御影用水。

先月26日(土)、

御影用水や陣屋の歴史を紹介する講演会が行われました。

 

この日は御影区の天領の里・御影用水資料館を会場に

区民などおよそ10人が集まりました。

 

御影用水は360年以上前、現在の小諸市御影新田の

柏木小右衛門氏が

藩主の許可を得て、3年の歳月をかけて築き上げた用水です。

 

江戸時代から現在まで、幾度かの改修工事を経て、

小諸、佐久、それに軽井沢、御代田の

2市2町にまたがる農業用水として

今もなお、多くの人の暮らしを支えています。

 

今回、御影の歴史を伝え継いでいこうと、

市民有志による「御影用水・陣屋応援隊」が講演会を企画。

信濃史学会会員で御影用水の古文書を研究してきた

木曽寿さんをパネラーに招き、

「御影の宝」と題して行われました。

 

はじめに木曽さんは、御影の宝として、

用水で作る御影の米と

江戸時代、幕府直轄の代官所だった御影陣屋を挙げ、

次のように述べました。

 

「御影米ですね、みかげウマいでいいと思います。

ただそこらじゅうでとれるお米というのではなくて、

ここの土壌が程良く美味しい味を出すお米が

確かに取れるということかと思います。

御影の人たち、あるいはそこに付随する様々な人たちが、

誘致合戦上で勝ちとった、それが御影陣屋でございます。

御影の陣屋が持っている歴史というのは、

この場所しか持ちえない、オンリーワンのものなんですよね、

この地域の歴史ということで、

大切に捉えておかなくてはいけないものかなと思っています。」

 

講演会の最後に木曽さんは、

「御影の宝は小諸、東信だけでなく

長野の宝である」と締めくくりました。

 

企画した「御影用水・陣屋応援隊」では、今後も様々な方法で

御影の歴史を守り伝える活動に取り組むとしています。