小諸市では、「小諸の農業」のブランド力向上を目指し、

去年から「コモロアグリシフト」という

プロジェクトを始動させています。

この取り組みの一環として、

17日(土)に、

農業者などが集い、勉強会や意見交換会などを行う

「コモロアグリミーティング」が開かれました。

 

 

会場には、市内の農業者を中心に、

農業に興味を持つ市民などおよそ100人が集まりました。

 

市は現在、

小諸の農業のブランド力を向上させるために

「コモロアグリシフトプロジェクト」に

去年から取り組んでいます。

このプロジェクトは、土壌微生物に着目し、

 

「小諸の土」産の農産物をアピールしていくことが

柱となっています。

 

プロジェクトの一環としてこの日は、

土壌微生物についての研究を行っている

株式会社DGC(ディージーシー)テクノロジーの

櫻本直美さんが

「元気な土から始める小諸のつなぐ農」をテーマに

講演を行いました。

 

櫻本さんは、作物をつくる上で問題となる

連作障害や作物がとろけてしまう不健康状態、

肥料の効果が得られにくい保肥力の低下などについて触れ、

これを解決するためには、

多様な土壌微生物が必要と話しました。

 

中でも同じ作物を育て続けることにより病気にかかりやすくなる

「連作障害」について説明。

 

櫻本さん

「実は連作障害っていうのは、植物を作り続けることによって、

それに偏った菌が残ることをいうんですけど、

その残骸が残っているわけですね、くず、野菜くずとか、

根っことか残っているわけです。

病気にとって一番のご飯が残っているわけです。

ご飯食べ放題のところにほかの菌が何もいない状態で、

病気の菌がポンと飛び込むとこりゃいいやってことで爆発的に増えます。」

 

 

この上で櫻本さんは、

土の中の土壌微生物のバランスを整えることによって

連作障害を防ぐことが出来るなどと話しました。

更に「土壌微生物」が活発に生きられる条件として、

土の中の水分を45%から65%にすることや、

酸素を増やすこと、微生物の養分となる有機物に偏りが出ないよう、

どの微生物も食べられる米ぬかや糖などを

与えることが必要と説明しました。

 

 

最後に櫻本さんは、

微生物を生かし、小諸にしかできない農業を

行ってほしいと参加者に伝えました。

 

櫻本さん

「すごく美しいですね、小諸の農風景、

来てみていやー癒されるな、なんて環境なんですけど、

ぜひぜひ癒されるたけに終わらずに土の中の生き物のメリットを生かして

元気のいい農業に変わっていって下さったらいいかという風に考えています。」

 

 

参加者から、

「微生物を増やすための栽培方法について」

質問があげられると櫻本さんは―。

 

「農法ではなく、きちっと結果がどうなっているかっていうのを見ながらやっていく。

要は自然の流れに対してどんなやり方でもアプローチでも良いから

それを人間がめぐみをいただいているという状況に持ってこれるか、

持続的であるかってことだと思うんですね。

色んなやり方がある、山の登り方は色々かもしれないけど、

ゴールとしては、土づくりをしましょうっていう所に

上がっていくっていうのでいいんじゃないかって私は思っています。」