小諸市では、信州大学繊維学部と工学部の2つの学部と、相互に連携して

地域経済の活性化に取り組む協定を結んでいます。

 この協定に基づいて設置されている小諸市と信州大学、それに小諸商工会議所による

「産学官連携協議会」では、今年初めて、海外に事業所を持つ市内企業に、

学生がインターンシップを行う取り組みを行いました。

 

14日(木)には、「海外インターンシップ事業」の報告会がベルウィンこもろで開かれ、

信州大学や小諸市、それに市内の企業などからおよそ40人が参加しました。

「海外インターンシップ事業」は、実習先の企業の事業内容の研修をはじめ、

世界の動きや企業進出による街の変化などについて、学生たちに体験を通して学びとってもらいたいと、

今回初めて行われたものです。

インターンシップを実施している㈱ユウワのベトナム工場の他、他の企業の工場見学や、

ホーチミン日本商工会によるベトナム経済に関する講話など、

5日間に渡って様々なプログラムが組まれ、信州大学から9人の学生が参加しました。

報告会では学生たちが1人ずつ、インターンシップでの体験や学んだことなどを発表。

そのうち、唯一の留学生として参加した、繊維学部の大学院に通う中国人の李セイさんは、

来年春からユウワの社員になることが決まっています。

今回の事業には、

「日本で見えないものを見て体験し学んで、国際的な視野を広げたいと思い参加した。」と話し、

「工場見学で知識を習得しただけでなく、自分の目で見て本社との類似点や相違点を知ることが出来た。」

と振り返りました。

また、その他の学生たちも、「現地に行って知ることができたことは大きな収穫になった。

学んだことを次に生かしていきたい。」と話すなど、有意義な体験になった様子でした。

 この「海外インターンシップ事業」は、信州大学側でも今後も続けて行きたいという声が上がっている

ということで、信州大学と小諸市の産学官連携協議会では、

来年度以降の継続も検討していきたいとしています。

なお、この協議会では今年度、大学の研究室による企業向けのサロンを開くことになっています。