きょう前半は8月22日の藤村忌と、
その前日に行われた
藤村文学賞表彰式の話題です。
ことしで30回目となる
「小諸・藤村文学賞」の表彰式が
藤村忌前日の8月21日(水)に、
ステラホールで行われました。
「小諸・藤村文学賞」は、
小諸ゆかりの文豪、
島崎藤村の生誕120年、
没後50年の年である平成4年に
創設されたものです。
募集対象はエッセイで、
30回目の節目となることしは、
国内外から2464作品が寄せられました。
この日の表彰式には、
受賞者29人のうち18人が
全国各地から出席。
小泉市長、山下教育長から
賞状を受け取りました。
一般の部、
最優秀賞に選ばれたのは、
京都府在住の
松田正弘さんの作品
「耀く体操服」です。
この作品は内臓疾患を抱えた
松田さんの娘
「奈央ちゃん」と
特別支援学級に通う
友人の男の子
「タカくん」との出会いを
描いたものです。
選考委員の作家・
太田治子さんは
「弱い者同士であっても
助け合い、高め合う姿が
温かく描かれている。
生きる希望を与えてくれる
すばらしい作品だった。」などと述べ、
作品を高く評価しました。
また高校生の部では、最優秀賞に
富山県立高岡高等学校2年の
中川恋響さんの作品、
「「原点」を見つけたい」が。
中学生の部では、
学校法人四天王寺学園
四天王寺中学校1年の
丹羽梨唯さんの作品、
「みょうがの握り寿司」が
最優秀賞に選ばれました。
また、小諸市民や
小諸に通学する学生に贈られる
市長賞・教育長賞では、
一般の部、高校生の部、中学生の部から、
合わせて3人が受賞しました。
市長賞には
井出美子さんの作品、
「人生百年「後期高齢者」」が
選ばれています。
教育長賞の高校生部門では、
小諸商業高等学校2年の
山浦幸耀さんの作品、
「茂来山に思う」が。
中学生部門では、
芦原中学校2年の
長谷川開陽さんの作品、
「自転車と父から学んだこと」
が選ばれました。
さらにことしから、
奨励賞を新設。
最終選考に残った作品の中から、
市長賞、教育長賞に準ずる
特に優れた2作品が選出されました。
小諸市長賞 井出美子さん
「内容的には
小諸をPRしたい気持ちがあったから
懐古園を主体にそういう思惑で参加しました。
エッセイの講座も市の方で
主催なさっているようですから、
勉強したいと思います。
もう少し勉強してから
再挑戦してみたいなと思っています。」
教育長賞 山浦幸耀さん
「藤村文学賞という機会を
設けられていることにすごく感謝をしています。
藤村文学賞を通して自分の中で
アイデンティティを深められる
とても良い機会となりました。
貴重な体験をありがとうございます。」
教育長賞 長谷川開陽さん
「とてもすばらしい賞をいただけて
光栄に思っています。
「自転車と父から学んだこと」
というタイトルなんですけれど
本当にいろいろな所に
連れていってくれたり、
いろいろなことを教えてくれた父と
自転車に改めて感謝を
したいなという思いです。」
奨励賞 各務綾さん
「緊張していて
言葉が出ないんですけれど
取れてよかったです。
今までのあったことで
弟もいろいろなことで
活躍しているから
そんな思いで書いてみました。」
全体講評に立った選考委員長の
江尻潔さんは
「この文学賞は私たちの時代の
ドキュメントになっている。
この文化事業が何十年と続き、
明るい世の中のともしびとなってほしい」
と語りました。
小諸・藤村文学賞の入賞者の
作品をまとめた作品集は
全国の図書館や文学館などに
配布されます。
また市長賞・教育長賞・奨励賞に選ばれた作品と
最終選考に残った作品は
「高原の町のスケッチ2023」
として冊子にまとめられます。