小山敬三美術館友の会主催の美術講演会が

3日(日)、小諸高原美術館・白鳥映雪館で開かれました。

 

この「美術講演会」は、小山敬三美術館友の会が、

この時期に行っている「人物写生会展」にあわせて

毎年、開いているものです。

 

この日は、人物写生会展で出品された作品を前に

講演会が行われ、

友の会の会員をはじめ

県内外から86人が集まりました。

 

テーマは「純水館茅ヶ崎製糸所と小山敬三」。

茅ケ崎純水館研究会の

名取 龍彦さんを講師に

小諸、及び茅ヶ崎市の純水館と

小山敬三画伯の関係を詳しく学びました。

 

明治から昭和にかけて小諸は製糸業が盛んな

「糸のまち」として栄えました。

その中でも「純水館」は小諸の製糸業を支えた

一大製糸工場でした。

一方、「純水館茅ヶ崎製糸所」は、

純水館の創始者、

小山衛門娘、喜代夫である小山

大正6年に創設したものです。

 

喜代野をはじめ、小山久左衛門の家族が

茅ヶ崎にある結核療養所の

南湖院療養し、来訪していたことなどが

開設のきっかけとなりました。

 

純水館茅ケ崎製糸所は、

大正6年から昭和10年まで、

およそ350人が働く大工場となり、

世界遺産「富岡製糸場」と並ぶ歴史的な

製糸工場として知られるようになりました。

 

小山

世界屈指の高品質生糸を生産し、アメリカへ輸出。

事業発展だけでなく、社会教育にも尽力し

茅ヶ崎町の発展に大いに貢献しました。

 

純水館茅ヶ崎製糸所の館長、小山

小山敬三画伯の義理の兄にあたります。

 

画伯は

こうした縁から昭和4年、1929年に

茅ヶ崎市にアトリエ兼住居を構えました。

 

名取さんは、

講演の中で純水館茅ヶ崎製糸所の歩みと

敬三画伯の関係を説明。

画伯が妻のマリー・ルイーズさんと過ごした

アトリエでの生活を紹介しました。

 

参加者たちは、

小諸と純水館の関係や茅ヶ崎で過ごした

小山敬三画伯の暮らしについて

興味深そうに、じっくりと聞き入っていました。