「居心地のよい、ひらかれた」新しいまちづくりの一環として、

官民連携で行われている社会実験、

「こもろ・まちたねプロジェクト」。

令和4年度の報告会が

3日()にステラホールで行われました。

 

この日は、小泉市長や市の関係者をはじめ、

プロジェクトの構成メンバーである、

UR都市機構、株式会社カクイチ、株式会社URリンケージの

関係者らが集まりました。

 

小諸市では、小諸駅前において、

多極ネットワーク型コンパクトシティのまちづくりによる、

〝居心地のよい、ひらかれた〟新しいまちづくりを進めています。

 

その一環として、

官民連携での社会実験「こもろ・まちたねプロジェクト」を

令和3年度から行っています。

 

令和4年度は、スマートカートエッグや

EVバス・こもこむ号などを使った

縁JOY!小諸「交通社会実験」や、

大手門公園内の「まちタネひろば」による

「プレイスメイキング社会実験」、

それに、小諸駅前広場での人流解析カメラによる社会実験などを

行いました。

 

「まちタネ広場」では多様なイベントが行われた他、

イベントでの交流を通して、

新たなまちづくりのプレーヤーが生まれています。

 

また、令和元年と令和4年の比較において、

駅や駅前広場の1日あたりの平均来街者数の減少率が

他の地域より小さいことが分かった他、

来街者のまちなかにおける移動が増加し、

懐古園・小諸駅周辺・北国街道すべてを回遊した人の数は

およそ2倍になったことが分かりました。

 

さらに、小諸駅周辺を訪れる人の傾向として、

県外から一人で訪れる男性が多いことや、

近隣市町村から

友人やパートナーと共に来訪する女性が多いことが

明らかになっています。

 

この日は、実績報告に続き、

「小諸駅前からはじめる 未来へつながるまちづくり」

をテーマにパネルディスカッションを開催。

 

小泉市長をはじめ、

株式会社カクイチの田中離有代表取締役社長など、

駅前で活動する様々な機関・団体・事業者の代表者が

参加しました。

 

参加者からは、

「まちタネ広場」を通して「子どもの居場所ができた」、

「ほどよい規模感であり、

やりたいことを気軽に実現できる」といった意見の他、

小諸駅や大手門公園を含めて「小諸城公園」と捉えてはどうか、

江戸、明治・大正といった時間軸で

観光の見どころを作ってはどうか、

という意見があげられました。

 

小諸市と協力し、

スマートカートなどの運行とMaaSを組み合わせた実験を行った

株式会社カクイチの田中離有代表取締役社長は、

人生100年時代において、

「会話や人との出会いがエナジーになる」と訴えました。

 

小泉市長は、

ディスカッションの総括として、

次のようにまちづくりに対する考えを述べました。

 

「駅前だけに限らず、まちづくり、

私は一番の核っていうのは人だという風に思っています。

さっきも申し上げたんですけど、

いろんなハードの部分っていうのは

ある程度のものはどこでも

似たようなものはできると思うんですね。

やっぱりそこに集う人たち、

地元のみなさんの受け入れる姿勢とか、

来られる方々のニーズとか

いろいろな要素があるんですけど、

化学反応を起こすDNAっていうのは

非常に大事だという風に思います。

パネルディスカッションのテーマが、

「発見と体験、出会いを楽しむ・おもしろがる」

っていうことをテーマにして、

未来につながるまちづくりっていうことで、

本当にまじめにおもしろがっていきたいなっていう風に思っています。

まじめにおもしろがっていくと、

何人かのお話ありましたけど、

笑顔が笑顔を誘発していく、相乗効果が生まれる。

親が楽しんでいれば、子どもが楽しむ。

子どもが楽しんでいれば親も楽しむっていう、

そういう相乗効果が生まれるまちで、

これからもますます多くのみなさんにとって、

ここが居心地がいい場所だ、

自分に帰れる場所だっていう、

サードプレイスを目指していきます。」

 

小諸市では、来年度もプロジェクトを継続し、

「スタラス小諸」や「小諸蒸留所」のオープンを視野に入れた

社会実験を行うと共に、

広域的な駅前ビジョンを策定し、

まちづくりを進めていきたいとしています。