荒町の洋裁屋atorieが新たなプロジェクトを始めました。
生活介護事業所の利用者が描いた絵を
布生地にして販売します。
今回、洋裁屋atorie代表の小松さんに
プロジェクトへの思いを伺いました。
荒町にある洋服などの製作を行う洋裁屋atorie。
店の代表は塩尻市出身の小松彩希子さんです。
おととし秋、市内のまちづくり民間団体
「おしゃれ田舎プロジェクト」の支援を受け開業に至りました。
atorieでは、市販の型紙を使い、好きな布生地でデザイン。
また体形の悩みに応じてカスタマイズし
自分好みの洋服の製作を代行します。
また、洋裁に関するお直し、
リメイクなどのお悩みも解決しています。
店内にはフェアトレード雑貨やアフリカ布などもあり、
「ハンドメイドにあふれた楽しくなるお店」として
訪れる人を惹きつけています。
今回そんなatorieが、新たなプロジェクトを始動しました。
上田市にある社会福祉法人かりがね福祉会が運営する
生活介護事業所「風の工房」の利用者が描いた絵を
布生地にして販売。
希望があれば生地は
洋服やバック、クッションカバーなどに仕立てます。
また売り上げの一部は作品提供代として
作者や施設へ送る仕組みです。
小松さん
「もともと小諸市内とかでやっているイベントに
「風の工房」さんが出店されていて
私もそのイベントに出たりした時に知り合ったのですけど、
「風の工房」さんが販売されている商品が
すごく素敵でいつも私買い物させていただいていたのですけど。
そういう風に買い物しているうちに
実は障がいを持った方が作っているのですよ
と話を聞いているうちに絵を描いてらっしゃる方もいると。
絵を見せてもらった時にすごく素敵だったので
その絵を布地に洋服にできたら
素敵じゃないかなっていう話になって
今回のプロジェクトを立ち上げました。
独特の感性を持ってらっしゃると思っていて色合いですとか
構図ですとか私にはない発想で描かれているのが
すごく魅力的だなと思っています。」
個性あふれる魅力的な絵画に惹かれた小松さん。
10種類ほどの布生地を製作し販売するため、
製作費70万円を集めるクラウドファンディングを
実施しています。
また施設利用者の作品で布生地を試作し、
トートバッグやギャザースカートなど
4種類の商品を製作しました。
これらをクラウドファンディング支援者への
リターン商品として用意しています。
小松さんが手がける
このプロジェクトはウェルフェアトレードと呼ばれるもの。
ウェルフェアトレードとは
ウェルフェア「福祉」とフェアトレード「公平な取り引き」
を組み合わせた造語です。
福祉の世界に公平な取り引きを。
買い物が福祉と社会の懸け橋になる仕組みです。
小松さん
「障がいを持っている方だからそういう先入観とかではなくて
絵自体が素敵だから絵自体が良いなと思って
購入していただいたりしてもらえると
一番良いなと思っています。」
何よりも
「風の工房」の利用者が描いた絵の魅力を伝えたい。
かわいい布生地や洋服を作りたい。
そんな思いで踏み出した今回のプロジェクト。
クラウドファンディングでは5つのコースを用意し、
募集期間は来月20日までです。
目標金額は70万円で、現在およそ22%の資金が
集まっています。
小松さん
「今回「風の工房」さんとコラボという形で
始めさせてもらったのですけど、
もし第2弾、第3弾ができるのであれば
小諸の施設さんだったり、
佐久・御代田・東御だったり
東信の施設さんの方ともコラボして
たくさんカラフルで
素敵な布地を作れたらと思っています。
クラウドファンディング自体が
敬遠されがちかなと思うのですけど
お店にきて相談していただいても
全然大丈夫なので気軽に
参加していただけたらなと思います。」