小諸市教育委員会では去年6月、

市内の小学校の改築、再編に向けて

「小諸市学校再編基本構想」を策定。

この基本構想に基づき、

今年度中に「小諸市学校再編計画案」を策定する方針です。

これに向けて、市民の意見を反映するための

「小諸市学校再編計画検討懇話会」の6回目の会合が、

10日(火)に市役所で行われました。

 

検討懇話会は学識経験者や小中学校の校長、

PTA、区長会、商工会議所、それに市民公募などの

15人で構成しています。

 

小諸市教育委員会が去年6月にまとめた、

「小諸市学校再編基本構想」では、

建物の老朽化や児童数の減少などから、

芦原中学校区にある

坂の上小学校、水明小学校、千曲小学校の3校を

統合する方針を示しています。

 

また、校地は「芦原中学校に可能な限り近く、

既存3小学校からなるべく離れないことが望ましい」とし、

市内全ての小中学校で教育目標を統一し、

9年間の一貫したカリキュラムづくりを行うことなどが

示されています。

 

この懇話会では、

ことし3月までに新校地を盛り込んだ

「学校再編計画案」を策定する予定で、

現在、二つの新校地の案が示されています。

 

一つ目は芦原中学校に近い水明小学校を統合小学校とする、

小中近接の案。

二つ目として、芦原中学校地に校舎を新設し、

小中連携となる小中併設校の案です。

 

小中近接の場合、統合小学校に地域交流のスペースを設置。

中学校に小中交流のスペースを設け、

小中一貫としての学年を超えた交流はイベント時のみとします。

 

一方、小中併設の場合は、

増築校舎に地域交流のスペースを設置。

また、中学校と小学校をつなぐ空間に

小中交流のスペースを設け、

小中一貫として学年を超えた交流が常に行えるようになります。

さらに、運動場を広げ、

小学生用の運動場を確保する計画です。

 

懇話会では、去年11月に芦原中学校と水明小学校を視察。

12月には、小中一貫教育を進めている

東京や千葉の学校を視察しました。

 

この日は、

検討懇話会のメンバーによるグループ討議が行われ、

先進地の事例も踏まえながら、二つの新校地の案について、

運営面や施設面から課題やメリットを話し合いました。

 

討議の結果、運営面については、

小中併設の方が児童・生徒の交流が盛んになるのではないか、

教員の交流は小中併設でないと難しい、

地域の交流拠点という意味では、小中併設の方が望ましい

といった意見があげられました。

 

施設面については、

小中併設の場合は、特別教室やグラウンドの広さなどを

十分確保できるのか、

小中で階段やトイレの大きさが異なるが対応できるのか、

といった懸念が示されました。

また、小中併設の方が

コスト削減が期待できるといった声もあがりました。

 

小諸市教育委員会では、

今月24日(火)から

各小学校を会場に市民向けの中間説明会を開き、

市民の意見を募りたいとしています。

 

今後は、市民の意見も踏まえ、ことし3月までに、

新校の校地を盛り込んだ学校再編計画案を策定。

4月以降、市民説明会とパブリックコメントを実施し、

その後、計画を教育委員会で策定する方針だということです。

芦原中学校区の統合小学校は

令和10年4月の開校を目指しています。