特集です。

市内西原に住む土屋博邦さんが

地域の防災に役立てようと、西原地区限定の

ミニFM局を開設し毎月1回の放送を続けています。

後藤キャスターが取材しました。

 

 

軽快な音楽と共にスタートしたラジオ放送。

 

ここは市内西原にある土屋博邦さんの自宅。

自宅の自室の一角にミニFM局のスタジオがあります。

 

土屋さんは元小諸市の職員。

市役所を退職後、地域の防災をリードしてほしいと

当時の区長に頼まれたことをきっかけに

防災士の資格を取得。

その後ヘルメットやベストの作成を、

中心になって進めたといいます。

 

特に力を入れたのが防災マニュアルの作成です。

区民の役割などが明確に明記されています。

 

防災士の立場で地域の防災について様々な整備を進めてきた

土屋さん。

そんな中、おととし7月、個人で立ち上げたのが

西原地区限定のミニFM局でした。

 

「私やっぱり東日本の災害などを見ていると、

非常にミニFM局が地元のみなさんの情報を伝えるのに

有効な手段であると言われていたので、

インターネットで調べていたら、ミニFM局というのがあって

総務省でやっているんですけど、許可がいらないという、

機械も小さいもので、費用的にも当時1万円もしなかった。

そういう費用で手に入るということで、ミニFM局を始めました。」

 

このミニFM局。専用の機器を設置すれば

100メートルの範囲で電波を飛ばすことができます。

西原地域限定ですが、

周波数88.8メガヘルツに合わせれば、

聴くことが可能です。

初期投資は1万円ほど。

通常コミュニティFMの開局には

1億円ほどかかると言われていますが

地域限定であれば費用も安価で済みます。

 

「通常のコミュニティFMがそれだけお金がかかるということであれば、

こういったミニfFMを市内の中に進めていただいて、

何か災害があったときは地元の情報が伝えられる、

だから防災西原という名前にしてあるんですけれど、

西原地域のみなさんの情報源になればと思っています。

災害情報だけではなくて、

できれば地域の情報も載せたいなと思っているんですけれど、

なかなか浸透するためには時間がかかるのかなということで、

こういった形で試験放送を月に1回やっている。

そういう状況ですね。

なかなか今付き合いがなくなってきている状況もありますので、

何か災害があったときには助けたりできる体制づくりだけは

しっかりやっていきたいなという思いがありますので、

そういう時に一助になればいいかなと考えています。」

 

放送の様子 土屋さん

「それではご紹介させていただきます、

コミュニティテレビのメインキャスター後藤理恵さんに来ていただきました。

みなさんよろしくお願いします。」

 

後藤キャスター

「みなさんこんにちは

コミュニティテレビこもろのキャスターをしております。

後藤理恵と申します。

きょうは西原のミニエフエムにゲストとして

呼んでいただいているということなんですけれども、

私からも土屋さんに様々なお話を伺っていければと思います。

よろしくお願いします。」

 

現在は、毎月15日の午後3時57分から定時放送を実施。

災害時に備え、地域の人にラジオの存在を

知ってもらうところから始めています。

取材の際に、私も出演してきました。

 

放送の様子 後藤キャスター

「本当に簡単な機械をつけるだけでできるものなんですね。

そんなに費用がかからず、これだけの機械があれば先ほど

オープニングの音楽も聴いていただきましたが、

懐かしいオールナイトニッポンのテーマで

まさしく私も高校生時代、

試験勉強、受験勉強のときに聴いた曲なので懐かしくて、

聴くだけでテンションが上がりますね、

楽しいオープニングの音楽と毎月の放送で

みなさんに広めているということなんですね。

災害時にということだけじゃなくて、

日頃の自分の楽しみ、

ボケ防止みたいな感じてやらせていただいていますけど

これが徐々に広まっていけば嬉しいなと考えています。」

 

土屋さんはこの仕組みを活用し、

まさかの災害時に役立てられるよう、

放送を継続していく予定。

他の地域でもこうした取り組みが広がればと話しています。

 

今後の展望 土屋さん

「できればこの放送をきっかけに

私の区でもやってみようかなとか私もやってみようかなと

そういう人が出てきて一緒にやってくれる人が

出てきてくれると嬉しいなと思っています。

本当にコミュニティのFM局、大切なことだと思うんですけど、

予算の関係でできないということがあれば、

市民の力で補えることがあればいいのかなと思いながら

いつも放送をさせていただいていますけれども。」

 

土屋さんが始めたミニFM局の取り組み。

今後地域の防災力の向上の一助になっていきそうです。