明治時代に作られた小諸のいちごジャム。

当時のジャムの製造方法が、今注目されています。

 

ジャム製造、そしていちごの発祥地である小諸市。

明治時代、森山の塩川伊一郎氏が小諸で採れたいちごを使った

ジャムの製造を行っていました。

このいちごは現在、

日本のいちごの原種「御牧いちご」として知られています。

 

明治43年4月20日、

このいちごジャムは明治天皇へ献上され、

名実とともに品質の高さを示すこととなりました。

 

翌年、株式会社明治屋は

塩川氏の指導のもと、「MY印ジャム」を発売。

塩川氏の技術は日本のジャム産業の発展に

大きく貢献することになりました。

 

平成元年、株式会社明治屋は明治44年発売のジャムを復刻。

当時の配合にこだわったジャムを販売しています。

 

明治屋食品工場 井田雅夫さん

「塩川伊一郎さんが作っていた時代の使っている品種だったり、

配合だったりというのが明治屋の復刻版を作るにあたって

当時の資料というのがまったくなかったということがありまして、

全然違うものを作るにもいかないので、

そういう資料が残ってないかというのを

いろいろ文献調査しまして

ようやく塩川伊一郎さんが作っていた桃の缶詰と

いちごジャムという配合を見つけ出しました。

当時の配合は忠実に守りながら、

今の生産設備を使って作ったということですね。」

 

この復刻版ジャムは現在明治屋直営ストアで販売中。

税込み810円で購入することができます。

 

明治屋食品工場 井田雅夫さん

「実際たべていただくというのが

一番この商品のもっている性質を理解していただけると思いますね。」

 

このジャム、復刻からおよそ30年の時を経て、

今再度注目を集めるようになったのです。

塩川伊一郎氏が明治天皇にジャムを献上した日に由来して

平成29年から小諸市と明治屋が

4月20日はジャムの日としてイベントを開催。

人気が高まりました。

 

明治屋は小諸市と協力しながら

いちごジャムをはじめ小諸の農産物の可能性を広げていきたいと

意気込んでいます。

 

明治屋食品工場 井田雅夫さん

「その御牧いちごを使ってこのジャムを完成させたいのだということは

前々から要望として出しまして

ようやく小諸市さんでもその辺りのプロジェクトというのには

取り組んでいただいていまもうその御牧いちごを

工業レベルで作る生産までもっていくというのが

一つの課題としてのこっていますね。

基本的にはジャムを通じてつながりができたので

ジャムの基本路線は守りつつも小諸市は色々な農産物がございますので、

そういう農産物も明治屋商品の中に使えるとか

ジャムに使えるとかそういった色んな広がりを可能性があると思いますので

その辺りはやっぱり小諸市役所さん農林課ですね、

そことはタイアップしながら先を見据えながら

商品化に繋がる取り組みはやっていきたいなと思っていますね。」