ことしで57回目を迎える「小諸書芸展」が、

今月3日(金)から5日(日)までの3日間、

小諸市文化センター体育館で開かれました。

 

小諸書芸展は、小諸市を始め、

近隣地域の書芸愛好家たちの作品発表の場を作り

書芸文化の発展につなげていこうと

小諸書芸連盟が毎年開いています。

 

57回目のことしは、漢字・かな・漢字かな交じり書などのほか、

篆刻、刻字など、80点以上が出品されました。

そのうち、市長賞など特別賞には、6点が選ばれています。

 

4日(土)に行われた授賞式には、

入賞者をはじめ、審査員や来賓などが出席しました。

 

最高賞の市長賞に選ばれたのは、

佐久市在住の

小野沢玄寿さんの作品です。

小野沢さんは、体が不自由なため、

家族が代理で表彰状を受け取りました。

 

小野沢さんは数年前に、

病気で筆を持って書くことが難しくなりましたが、

掘ることであればできることに気付き、

刻字の世界へ足を踏み入れます。

今回市長賞を受賞した作品は、「和気致祥」と

横四文字で書かれた刻字作品。

立体感のある味わい深い雰囲気と、

彫り面では、カスレを生かした全体構成が、

見事なバランスを見せていると評価されました。

 

また、議長賞には、佐久市在住の

岡村彩艸さんの作品が選ばれました。

岡村さんの作品は、

墨量で曲線美・余白美を出した伸びやかな見た目で、

見ていて心地の良い秀作であると高評価を受けました。

 

このほかにも、小諸市から多くの人が、

特選や秀作などの賞に選ばれています。

 

議長賞受賞者

「書歴はとても長いんですけれども、なかなか時間とかが取れなくて、

思うようにいかないんですけれども。

今回もバタバタと仕上げた作品で、

私的には、ん?と思うところもありますが、

先生方にたまたま選んでいただいて、

本当に光栄に思っております。

ここ2年ほどですかね、臨書に力を入れておりまして、

臨書の奉書というのを頭において、制作してみました。

その辺がもしかしたら良かったのかなっていう風には思っております。

(だんだん、後期高齢者になってきたので、

時間がないなあという中で空けれども、

私は池田龍泉先生にずっと高校時代から習ってきておりますので、

先生の気持ちを、今臨書が大事だよって言われた気持ちを思い返しながら、

頑張れるだけは頑張りたいなって思っております。」