小諸市では、中国南京市にある南京大学と協力して

「小諸市中国藤村文学賞」を

昭和62年から行っています。

5月26日(木)にはオンラインで日本と中国を結び

授賞式が行われました。

 

この日の受賞式に小諸市からは

小泉市長をはじめ小諸市日中友好協会の会員らが

オンラインで出席。

中国からは、

南京大学の王振林副学長や受賞者らが

参加しました。

 

ことしで35年の節目を迎える

「小諸市中国藤村文学賞」は、

文学を通じての日本と中国の友好親善を目的に、

小諸市や小諸市日中友好協会、

南京大学などの協力で開催。

南京大学の学生を対象に3年に1度行われていて

小諸市ゆかりの文豪・島崎藤村の作品の

翻訳や感想文を募っています。

 

中国藤村文学賞には藤村作品の感想や

考察などを対象とした文章に贈られる愛読賞と、

藤村の原文を理解し中国語に訳す

翻訳賞が用意されています。

 

今回、愛読賞は5人が受賞。

翻訳賞には1等から3等までの順位がつけられ、

6人に賞が贈られました。

1等には、南京大学大学院日本語翻訳コース2年の

王瀅鈞さんが選ばれました。

 

王さん

「この度は第10回中国藤村文学賞にて表彰していただき、

誠に光栄でございます。

自分が藤村文学賞を受賞と聞いたときは耳を疑いました。

今も嬉しくて気持ちがおさまらず、

受賞したということを信じられないほどです。

ネットで小諸市の写真を見るだけで

自然豊かで文化的気配が豊富な街だと感じられます。

新型コロナウイルスのせいでなかなかこの目で見ることはできませんが、

これから機会があれば小諸義塾で教鞭を取っていた

藤村先生の様子をイメージしながら

古城のほとりにたたずんで

「千曲川のスケッチ」などの名作を読もうと思います。」

 

また愛読賞を受賞した作品は、

代表作「破戒」から見る身分差別についてや

「初恋」についての感想などが日本語でまとめられました。

 

小諸市と南京大学では、

今後も文学を通して交流し、

日中関係の友好親善を深めていきたいとしています。