小諸ゆかりの文豪、島崎藤村が通った一膳めし屋「揚羽屋」。

その揚羽屋が、カフェ、カジュアルバー、

そして宿泊施設として新たにオープンします。

今月14日()にカフェとカジュアルバーの営業が

はじまりました。

 

市内大手にある、一膳めし「揚羽屋」

島崎藤村ゆかりの歴史ある建物で、この秋新たに、

カフェとカジュアルバーがオープンしました。

店のオーナーは、竹尾智菜美さん。

東京都出身で、

神奈川県湯河原町から小諸に移住してきました。

夫・茂樹さんの仕事の関係で小諸に足を運び

魅了されていったという竹尾さん。

古民家を使って何か商売をはじめたいという思いが募り、

今回のオープンに至りました。

 

竹尾さん

「今後の生きがいを考えたときに、

何かビジネスを立ち上げていくのが、

性にあっているのではないかなと思っていまして、

色々模索していたところに、小諸との良い出会いがありまして、

そのつながりの中から、揚羽屋さんご紹介いただいて、

こちらをお借りすることになって、揚羽屋さんを拝見した時に、

飲食店と、2階でお宿をしたらいいんじゃないかなと思ったので、

それでこちらをお借りしてやるようになりました。

本当にここに至るまでには本当に大勢の方のご協力がありまして、

大工さんとか、懇意にして頂いていた宿の方とか、

水道屋さんも電気屋さんも、ガス屋さんも、

本当にいろんな方のご協力でここまで来れまして、感謝感謝ですね。

それから、地元の方との付き合いが大切だと思いましたので、

挨拶を欠かさずにとかしていくことの結果かもしれませんが、

応援して頂いて、お花もたくさん頂戴いたしましたし、

お祝いもいただきましたし、ここまで大変だったんですけども、

自分たちだけじゃないんだなと、

まちの方々の応援があってこその今日があるという気分です。」

 

空き店舗の期間が5年続き、

改修前は決してキレイな状態ではなかったという揚羽屋。

女性でも気軽に入れる店のイメージを大切にしながら

藤村本人が書いたとされる木製看板やいろりなど

歴史の趣を残した内装へとリノベーションしました。

竹尾さん

「市民の方々がそれぞれ自分の時間を

楽しめる場になったらいいなという思いがあります。

それから店内のこだわりとしては簡単に言うと、

「和モダン」というか、昔の良さを生かしながら

現代的な要素を取り入れたいと思っております。

昔ながらのこてこての居酒屋屋さんではなくて、

ちょっとおしゃれだなっていうそこにいる自分が

楽しいという気分になれるような場所を考えています。」

 

カフェとして、メニューも豊富に用意。

地元のベテラン主婦が調理を担当し、

小諸の野菜を使った日替わり御膳や

豆腐屋だった揚羽屋らしく、

豆腐ケーキなどを提供していきます。

 

カジュアルバーでは

ビールに地元の日本酒、

さらにノンアルコールのカクテルなども提供しています。

現在は昼から夕方までの営業となっていますが、

今後は夜の営業時間拡大も行っていく予定です。

 

現在2階の宿泊施設を準備中で、

11月から12月頃のオープンを検討しているということです。

 

竹尾さんの強みは、移住者ならではの視点。

今後は「薪のごちそうタウン」として、

小諸のブランディングにも取り組んでいきたいといいます。

 

竹尾さん

「こもろ観光局さんが、まちなかホテル構想というのをお持ちで、

それを聞いた時に大変いい企画だなと思いまして、

ぜひ揚羽屋さんでも、その一員に加えていただきたいと思いまして、

観光局の会員にもなっています。

具体的にどういうことができるのかなと企画を考えたときに、

「冬、小諸、寒い、行かない」じゃなくて、特に冬場ですね、

「冬、小諸、あたたかい、行こう」ってなるような、

小諸のイメージを逆手にとって人が来てくれたらいいなと思ったんですけれども、

小諸には、冬寒いがために薪ストーブをお持ちのお宅も多いですし、

飲食店でも薪ストーブが普通に使われていたりするんですけれども、

その素晴らしさをご利用の方たちはあまり気付いていないので、

外から来ると、このお店こんなのがあって素敵って思うので、

それをもっと小諸の街って薪ストーブ使ってて温かいよって。

薪ストーブだけじゃなくて、五右衛門風呂があるところもあるし、

ピザ窯があるところもあるし、暖炉があるところもあるし、

小諸をアピールする上で何か串になるものが

薪っていう言葉で言い表せるんじゃないかなと思ったので、

揚羽屋でも薪ストーブを取り入れて、

そこで、薪ストーブを使ったコース料理を提供していくってことで、

特色も出したいですし、他のところとタイアップしていって、

街全体がこういうことをやっているんですってアピールできれば、

外からのお客さんも分かりやすくなって、

冬だから小諸に行って温まろうかっていうふうに、

なったらいいなというような構想です。」

 

様々なことに挑戦しようと動き始めた竹尾さん。

揚羽屋が多くの人の居場所になっていくことが

期待できそうです。

 

竹尾さん

「いつもいつもにぎわっているお店になればいいなと思いますし、

いろんな年代の方がそれぞれ思い思いの時間にいらっしゃって、

例えば夕方は高校生が寄って少し勉強して帰るとか、

夜になったらお勤め帰りの人が

ちょっと一杯飲んでリラックスして帰られるとか、

日中は主婦の方がおしゃべりに来るとか、

本当ににぎわいのある場所にできたらなと思っています。

外からの観光の方についていうと、

揚羽屋があるから小諸に行こうとか、

小諸の揚羽屋に行こうとか、なんとなくというよりは、

(揚羽屋を)目指して来て下さる方がいたらいいなと思いますし、

外国の方も、ちょっと通な人は

人が行かないところに行きたいという人もいますので、

小諸に行ってこんなところで

よかったよとかっていう話になるような場所になりたいですね。

だから楽しいとか、そういう場所になっていければと思います。」