字数制限や季語などの制約がなく、

自身の思いを5行で自由に綴ることができる「五行歌」。

この「五行歌」をしたためた1冊の本を、

小諸出身の女性がこの春自費出版しました。

 

こちらが、この春出版された「五行歌集 春が来たよ」です。

「萌子」というペンネームで活動する

小諸市出身の佐藤真砂子さんが

自費出版で発行したものです。

 

佐藤さんは現在宮城県石巻市在住。

父親が小諸図書館の館長を務めていたこともあり、

本に触れること、文章を書くことが好きだった佐藤さんが、

五行歌を始めたのは2003年のことです。

五行歌に触れたことで、心に彩りがよみがえってきたと

感じていた佐藤さん。

 

10年前の東日本大震災発生時には、

多くの人に勇気をあたえたいと、

震災復興への思いをつづった五行歌集

「海を生きる」を発行しました。

 

10年ぶりの発行となった「春が来たよ」には、

家族や周りの人たちへの感謝の思いが

五行でしたためられています。

また五行歌の他、佐藤さんの日々の思いをつづった

エッセイも収められています。

 

「故郷に

聳える山よ

君に逢えば

私の視線は

自ずとあがる」

 

「メリハリのある

色が好きだ

ふるさとの夏は

原色だけで

成り立っている」

 

「亡き父が

逢わせてくれたのは

故郷の冷たい水で

コンニャク作りに精を出す人

財産となる」

 

ふるさと小諸をつづった歌も数多く掲載されている

「春が来たよ」。

 

佐藤さんは、「この本を手に取った人たちが

家族のきずなを確かめるきかっけになれば。」と話しています。