小諸市出身の彫刻家・小林一夫さんの

作品展が、来月8日(土)~16日(日)の日程で

軽井沢町の妙順寺で開催されます。

今回、ご本人に作品展への思いなどを

伺ってきましたのでご覧ください。

 

小林さんは、

小諸市出身、1951年生まれ。

野沢北高校から信州大学教育学部に進み、

卒業後は美術教諭として

県内の高校に勤務しました。

 

55歳で退職するまで

彫刻家との二足のわらじを履き続けた小林さん。

 

現在は制作に専念し、小諸市を拠点に活動しています。

今回開かれる作品展

「ともすれば 一粒は道標のように」は、

来月8日(土)~16日(日)の日程で

軽井沢町の日蓮宗 妙順寺にて開催予定です。

 

小林さんインタビュー

「テーマはですね、

「ともすれば 一粒は道標のように」というテーマなんですけどね。

私が作ってる作品は、木とか石とかブロンズとかを組み合わせて

自然や生命の持つエネルギーを一番の大きなテーマとして

制作を続けているんですけど。

今回は一粒の種が自然界で時間をかけて成長していって、

道標のような大きな存在になっていくというのをテーマにしています。」

 

「今まではインスタレーションといって

空間の中で自分の作品を同じような形をいくつも作って展示をして、

空間づくりをやってきたんですよ。

それが私のスタイルだったんですけど、

今回は場所がお寺ということともう一つはコロナですね、

コロナの中で自分自身の作品を

どのように作ったらいいのかを改めて考えたときに、

今までのタイプじゃなくてもっと熱量・エネルギーのあるものを、

一つのメッセージを付け加えて見せたいと、そういう展覧会になります。」

 

「お寺で現代彫刻を展示したということはまずないと思うんです。

歴史のあるお寺という純粋に日本的空間の中で、

現代彫刻がどういうふうに表情と言葉を発するかというところ、

私自身やったことないですから、すごく今からワクワクしていますけどね。」

 

「本当にそのコロナが自分自身にも影響してまして、

去年は個展を1回やっただけなんですよね。例年でしたら、

1年に1回くらい外国に行って外国で制作したりもするんですけどね。

そういうこともできない、東京で個展もできない、

そういう中で逆に1つのチャンスとして

地元で自分の世界を展開できるんじゃないかなと思って

やり始めたのが去年の秋の個展なんですけど。

それに続いて今年はギャラリーではなくて

普通の空間で昔から日本に合った、

かつては文化の中心であったような空間で展示できるということで、

違った見せ方・感じ方をしてもらえるんじゃないかなと思っています。」

 

「私はね、作家として誰も作ったことのない、

やったことのないものを作ろうとしているんですよね。

そうすると初めて見た人はね戸惑うんですよ。

分からなかったら触ってみればいいと思うんです。

え!これなに?これが彫刻?どうやって見たらいいの?とか、

まずそういう感想なんですよね。

実はね私はねそんなに難しいことじゃないと思うんですよね。

これ木だよ~とか、これ紐だ~とかね、

その中で自分の持ってるイメージを膨らませながら見ていけば、

こんなに面白いものはないと思うんですよね。」

 

「連休明けの5月の8日から16日まで

軽井沢にある妙順寺というお寺で個展をします。

お寺の中で現代彫刻を見せるということに私もとてもワクワクしています。

ぜひお近くの皆様、見に来てもらいたいと思います。よろしくお願いします。」

 

作品に使われる木や石、

素材の一つひとつに意味や願いを込め、

こだわっている小林さん。

1日を通して、多くの時間を

ご自宅のアトリエで過ごしているそうです。