信州活性プロジェクト・チーム長野が

先月31日から今月1日までの日程で行われた

2輪国内最高峰レース

MFJグランプリスーパーバイクレースin 鈴鹿に

参戦しました。

レースの手応えや今後の抱負など、

ライダーの櫻山茂昇さんに

お話を伺いました。

 

「チーム長野」は、平成28年に発足した

地域密着型のレーシングチーム。

地域のイベントへの参加、さらにイベントの企画・運営を通して、

長野県のPR活動を行っています。

 

ことしは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、

目標としていた「鈴鹿8耐」が中止に。

その中で、来年の「鈴鹿8耐」参戦を目指し、

更なるレベルアップのため、

第52回 MFJグランプリスーパーバイクレースin 鈴鹿に

参戦しました。

 

MFJグランプリには、

全日本選手権のシリーズポイントを獲得したライダーや、

主催者の推薦などを受けたライダーのみが参加できます。

全日本選手権で最もハイレベルであり、

最終戦ということもあり注目度の高い大会です。

 

チーム長野は

「鈴鹿8耐」への足掛かりとして8月9日・10日に参戦した

「MFJ全日本ロードレース選手権

シリーズ第1戦SUGO(スゴー)大会」で、

20チーム中12位となり年間シリーズポイントを獲得。

MFJグランプリへの出場権を得ました。

 

櫻山さん

「8月の最初の頃にですね、8耐自体が中止ということで、

8耐がなくなってしまったのですが、

オリンピックが来年あれば多分8耐もあるだろうということで、

じゃあ来年までまた待つのかっていうと

また間が空き過ぎてしまうので、

一応鈴鹿の開催ということもあったので、

これは滅多にないチャンスだということで、

最終戦にエントリーして、しっかり結果を残して

来年の8耐につなげたいという、

私の走りたいっていう思いもありますし、

チームの思惑もあったので出ることにしました。」

 

しかし、年々レベルが上がっているMFJグランプリ。

予選を通過するには、

櫻山さんの自己ベストタイム

2分14秒3を2秒以上短縮する必要がありました。

 

櫻山さん

「自分の自己ベストを超える走りをしないと、

決勝そのものを走れないっていう厳しい状態もあったので、

チームの中で出るか、辞めるかっていうところは非常に悩んで、

相談して、という形ですね。

やっぱりレースなので出るからには

当然結果が必要になってきますので、

そういったレベルと自分たちの立場を

いろいろ考えて非常に厳しかったんですが、

やっぱりその来年のためにつなげる、

っていうことであればここはみんなで頑張って

結果を残そうっていうことで、参戦に至りました。

レースって本当に極限状態、本当に自分を

ギリギリまで追い込んだ状態じゃないと

なかなか自分の壁って越えられないので、

超えるために何が今自分として足りないのか、

チームとして足りないのかっていうのを常に自問自答しながら、

タイムの細かいセクタータイムとかそういうところも分析して、

速い人と自分はどこが違うんだろうっていうのを

しっかり見つめ直したりとかして、

人の走りとかも見に行ったりとかして、

本当にこのレースウィーク中、3日間だったんですけど、

本当に頭の中は走ることだけ、

120%走ることだけっていう感じでやらさせてもらいました。」

 

全神経を集中させて挑んだ大会。

予選では24台中、20位に。

2分11秒639で自己ベストタイムを3秒更新し、

決勝進出を勝ち取りました。

予選に続き行われた決勝1レース目。

序盤は順調に走行したものの、

タイヤグリップの不調や

レース終盤でのマシントラブルが影響し、

23台中21位に。

惜しくもポイント圏外となりました。

 

悔しい結果を受け止め、

トラブルの原因と対策をチームで話し合い、

入念な準備を行って迎えた決勝2レース目。

 

1レース目の反省点を生かし、

タイヤマネジメントを意識した冷静なレース展開を見せ、

21台中18位に。

見事、目標としていたシリーズポイントを獲得しました。

 

櫻山さん

「長いことレースはやってきたんですけど、

わりとこう気合いと根性だけで走ってきちゃったので、

今回はちゃんと頭で考えてそれが実際できて、

それがさらに結果として表れるっていう本当に理想的な走りができた。

長くやっていて、今回初めてかもしれないですね。

こんなに上手くいったのは。

本当に今まで支えてくれた方々に

少しこう速く走って結果を残すことで、

それでまた恩返しもできたかなというので、

非常に良いレースだったかなという風に思います。」

 

国内最高峰クラスのレースに、チーム一丸となって挑み、

ライダーの自己ベスト更新、シリーズポイント獲得など、

全体のスキルアップを遂げたチーム長野。

今後の目標は―。

 

櫻山さん

「始めてまだ4年目ということで、

昨年初めて8耐にも出まして、

去年は本当に出るだけで精一杯っていう状況だったんですけど、

これで来年8耐が開催されるという発表も一応ありましたので、

そこに向けてしっかりこれから準備をしていって、

今回のMFJグランプリのすごくいいレースもさせていただいたので、

ぜひそれを自分たちのものにしていって足場を固めて、

本当に世界選手権の8耐で通用するチームに

今後はなっていきたいですし、

ぜひ来年も結果を残せるなら残したいっていう

8耐での入賞を目標にしていきたいという風に思っています。

世界にとどろくように頑張りたいと思います。」