続いては特集です。

取材した後藤キャスターに伝えてもらいます。

 

後藤

はい、お伝えします。

さて、突然ですが森さんはお米は好きですか?

 

はい!私はお米派なので、毎日しっかり食べています。

これからの新米の季節はおいしいお米が

食べられて幸せですよね。

 

お米大好きな森さん、そして市民のみなさん、

実は、世界一おいしいお米の生産者が

小諸市内にいるんです。

去年11月に千葉県木更津市で開かれた、

「第21回米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で

金賞を受賞した

宮沢の清水哲也さんが作った米が、

「世界最高米」の原料に選ばれました。

 

「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」は、

米の食味にこだわった

国内最大規模のコンクールです。

受賞米は

国内外で高い評価を受けると共に

そのブランド力を認められるなど、

権威ある大会として知られています。

 

例年およそ6千検体の出品があり、

機械による1次審査、2次審査と

審査員による3次審査を実施。

その中から

特に優秀な米は金賞や特別優秀賞などを受賞。

これまで小諸市では、4人が入賞しています。

 

宮沢の清水哲也さんは去年、

「米の精」部門にノミネートされ

初の金賞を受賞しました。

米穀メーカー 東洋ライス株式会社が販売する

有機質肥料「米の精」を用いて栽培した

米を対象に、

去年新たに設けられた部門です。

 

「世界最高米」は、東洋ライス株式会社が、

去年の国際大会の「国際総合部門」で

金賞を受賞した玄米と

「米の精」部門で金賞を受賞した玄米の中から

食味と酵素量を追求して厳選した

7品で作ったものです。

 

今回選ばれた7人の生産者による米は、

東洋ライス独自の熟成庫で

2月からおよそ7か月間保管され、

最適なバランスでブレンドしたのちに、

世界最高の「究極の米」として

ことし8月から販売されました。

 

厳選された7品の中に

選ばれた清水哲也さんの作る米。

清水さんは「世界最高米」の生産者として

認められたことになります。

 

清水さん

「大変そのときは誇らしかったですね。

うれしかったんですけど、一方で、その一報が届いたとき、

もうこれでいいやというのが第一声だったんですよね。

私の目標だったものですから、サラリーマンやめて3年たって、

受賞になったんですけど、内心は、一生かかっても金賞とるのも無理だろうし、

ましてや世界最高米は手が届かないだろうとずっと思っていましたから、

それが一気に3年でいただけてしまったので、達成してしまった。

終わっちゃったという感じがしていましたね。」

 

4年前まで市役所に勤務していた清水哲也さん。

市役所職員時代は兼業農家として米を育ててきましたが、

退職してからは専業農家として

一層農業に力を注いでいます。

 

2015年に市内で初めて金賞を受賞した

清水紀久夫さんのアドバイスを受けながら、

10年前から有機栽培に取り組み、

より安全・安心な米を作るため

無農薬での栽培にも力を注いでいます。

 

清水さん

「自分の頭の中で窒素量はこのくらいとか

いろんなことを設計してやっていくんですね。

ところが天候、気象条件で大きくいろいろ変わってくるものですから、

自分の描いた絵の通り、設計の通りにはいかないんですよね。

それが非常に面白いところでもあり、

いろんなトラブルが起こる原因でもありますので、

それが辛い所かな。

一番は私、無農薬に取り組んで、除草作業が大変です。

昨年は妻も一緒に田んぼにはいってやっていましたね。

世界最高米になったのは2人でやっていました。

ひとつにはそういった方向に導いてくれた

私のお師匠さんの清水紀久夫さん。

そしてもう一つは最近の農林課の動きだと思っています。

農林課主催の勉強会。

そういったところに何回か出させていただいている間に

非常に今までなんとなく

こうやったらいいんじゃないか程度の思いでやっていたものが

理論的に整理できてきたりしていまして、

非常に市役所の力は大きいだろうと思っています。」

 

市内で世界最高米の原料に選ばれるのは、

清水紀久夫さんに続いて清水哲也さんが2人目。

師匠と同じ位置に立ったことになります。

 

清水さん

「もともと2人で田んぼのあぜで

有機栽培に取り組んでみようかということで

一緒に取り組んでいますし、紀久夫さんは当時専業農家でしたし、

私は兼業でしたからずっと紀久夫さんに教わりながらやってきましたけども、

いつかやっぱりきくおさんと同じところまでは

届きたいなと思っていましたので大変うれしいですね。

だけどまだ続くんじゃないかと思っています。

去年も私よりおいしいお米作っている人がこの村にもいたんですよね。

そのほかにも何人か有機栽培に取り組んで頑張っている人がいますので、

多くの人がこの周辺では近いところまできています。

もうつめがかかっているところくらいまで。」

 

「世界最高米」を受賞した清水さん。

今後の目標はー。

 

清水さん

「実は認定をいただいた田んぼは昨年の台19号で被災してしまって

まだ復旧していないんですよ。今年はきっと無理だろうと思っています。

その田んぼが復旧した暁には

また認定いただけるようなお米になっていくんだろうと思っています。

去年ですけど、その田んぼ、いろんな水生昆虫がいるものですから、

ほとんどビオトープ状態になっていましたので、

引き続きビオトープに戻すべく努力していきたいと思っています。」

 

再来年、2022年には、小諸市で

「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」の

開催が予定されています。

清水さんは、

今後もさらにおいしい米づくり、

そして小諸市の米のブランド化に向け

一層力を入れていきたいとしています。