ここからは、高校生の部活動の話題です。

取材に行った渡辺キャスターに伝えてもらいます。

 

はい、お伝えします。

ことしは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、

様々な部活動の大会が中止になってしまいましたよね。

悔しい思いをした学生のみなさんを応援したい。

そんな思いから、

市内の高校生の部活動に励む姿を

きょうからシリーズでお送りします。

 

初回のきょうは、小諸高校吹奏楽部をご紹介します。

小諸高校吹奏楽部では、

今月20日に行われる定期演奏会に向けて

部員一丸となって練習を進めています。

目標としていた夏のコンクールへの道が絶たれた中、

生徒たちはどのように音楽と向き合っているのか。

その思いを取材しました。

 

小諸高校吹奏楽部には、

1年生から3年生まで部員74人が所属。

県内唯一の音楽科のある高校ですが、

吹奏楽部では音楽科・普通科、

両方の課の生徒が共に活動しています。

毎年全日本吹奏楽コンクール長野県大会を突破し

東海大会で金賞を受賞。

アンサンブルコンテストでも

東海大会で金賞を受賞するなど、

輝かしい実績を持ちます。

一体感のある豊かな演奏で聴く人を魅了してきました。

また、大会だけではなく、

日々よりよい音楽と日常生活を求めて、

人間性を磨く場でありたいと活動しています。

 

高砂先生

「高校の部活は人との関わり合いや、

いろんな人と関わる中でこそ学ぶことがあったり、

そこで生まれる音楽もあると思うので、

今不安な社会の中ですけど、

その中でここで集まって、

人と深く関わって音楽を通じて

何かを見つけていくとか、

そういうスタンスを大事にしています。」

 

ことしは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、

目標としていた全日本吹奏楽コンクールが中止に。

 

部長

「おうちで一人の状態でお知らせを聞いたので

共有する仲間や部員がいなかったのが

すごく辛かったんですけれども、

休校中でしたので、全員で早く合奏したり、

活動をする場所に

早く来たいなっていう気持ちになりました。」

 

さらに、

6月に予定していた定期演奏会も延期を余儀なくされ、

どのような形で引退を迎えたいか、

後輩に何を残せるか、3年生は話し合いを重ねました。

 

実行委員長

「1・2・3年生全員でできた活動というのが一つもなくて、

夏の大会もイベントもなくなってしまった状態で、

今何ができるか、何をしようかと考えたときに、

応援してくださる方に感謝を届ける気持ちだったり、

3学年で最後に集大成として

音楽を作るために演奏会をやることに決めました。」

 

3年生の引退コンサートという形で、

9月に定期演奏会を開くことを決定。

全員が1つの目標に向けて走り出しました。

しかし、休校明けも

合奏そのものができない日々が続き、

個人やパートでの練習が中心に。

先月下旬、ようやく

部員74人が集まっての

本格的な合奏がスタートしました。

 

合奏には、新型コロナ対策として

生徒が自主的に制作したシールドを使用。

本番までの限られた時間で密度の濃い練習をすると共に、

全員が集まって演奏することの喜びをかみしめています。

 

部長

「今まででは当たり前だったり、

通常でやってきたことというのが、

すごく幸せで毎日がすごく素敵で、

楽しいことだなと痛感して毎日活動しております。」

 

実行委員長

「3学年でやるときには、

やっぱり人数が多いからこそのできる

空気感とかを大事にしてやっています。」

 

定期演奏会では、クラシックやポップスなど

およそ15曲を演奏。

その中でも特に力を入れているのは、

フィリップ・スパーク作曲「宇宙の音楽」です。

 

3年生のキャラクターにぴったりだと、

コンクールに挑むつもりで練習を重ねてきたこの楽曲。

宇宙の誕生、葛藤や混沌、調和の大切さ、

そして未知へと突き進んでいく様を表現しています。

困難を乗り越え、限りない未来へと進んでいく

自分たちのように―。

壮大な世界観を部員74人の思いを1つに演奏で表します。

 

実行委員長

「自分たちがいい演奏をする、

楽しむということもそうなんですけど、

やっぱり毎日応援してくださる方、

支えてくださる方がたくさん見に来られるので、

そういった方々にもしっかり感謝の気持ちを

音楽で伝えられるような演奏会にできるように

あと2週間少ない日々を1日1日

頑張っていきたいなと思っています。」

 

部長

「自分たちでやってきたきことでもあるので、

まず自分たちが楽しみたいっていうのがすごくあって、

でも休校中のサポートをしてくださった保護者のみなさまや、

いつも毎日学校や部活をできている学校の先生方や、

部活の顧問である先生方に感謝をしたり、

地域のみなさまにもたくさん応援をしていただいているので、

そういう人たちにたくさんの感謝を

伝えられるような私たちが

音楽で届けられるように頑張っていきたいと思っております。」

 

3年生の引退公演となる

「第47回定期演奏会~ありがとうを込めて~」は

今月20日(日)午後1時から来場者を招待する形で

長野市のホクト文化ホールで行われます。