新型コロナウイルスの影響を受け、中止となった

第102回全国高校野球選手権長野大会。

その代替大会として夏季高校野球長野県大会が

今月18日に開幕します。

 

そこでCTKでは、

大会に向け、練習に励む高校球児たちの姿を追いました。

きょうは、小諸商業高校の野球部です。

ご覧ください。

今年の小諸商業高校野球部は、3年生18人、

2年生24人、1年生25人総勢67人で活動しています。

 

スローガンは「疾風に勁草を知る」。

強い風が吹いた時に初めて

それに負けない強い草がわかるように、

苦境に立たされても引くことなく、

強い気持ちでプレーしていこうという

選手たちの思いが込められています。

 

ことしは、新型コロナウイルスにより、

3月から学校は休校に。

先月1日からようやくチームの練習が始まりました。

 

西澤部長

「まずは、選手たちに自分たちが

試されているんだということで

全員で集まることが出来ないので、

個人で練習するということを選手たちに伝えました。

監督の方から毎日の練習メニューですとか、

SNSを使って、グループを作って、

学年ごとのミーティングを開いたりとかをしました。

生徒たち任せて、

自立して活動しようということを言い、対応しました。

休校中に選手権大会の中止が決まり、

少し選手たちも不安になっている部分もあったのではと思います。

ですが、みんなでもう一度、気持ちを確認して、

最後真剣勝負、大会に向けて頑張ろうと話をしました。

今、選手たちは一生懸命してくれていますので、

良い時間を過ごせたのではないかと考えています。

3年生中心に自分たちの最後は

自分たちで決めようとやってきていますので、

意地といいますか、

自分たちは小諸商業でこういうことをやってきたんだ

と達成してくれるように頑張ってほしいと思います。」

 

小諸商業高校野球部の監督を務めるのは

就任10年目の竹峰慎二監督。

監督として、10年目を迎えた思いをこう話します。

 

竹峰監督

「小諸に来て、地域のみなさんにこんなに温かく、

応援していただける野球部があるんだなということを

その時の生徒たちと一緒に感じながらここまで来まして、

ただ地域の方々にまだ甲子園に一緒に行って、

応援していただくというところまで行けていないということが、

まだまだだなというかどうにかしないという思いで、今います。

去年夏の大会を経験しているピッチャーが居たりとかはありますが、

野手陣はほぼ入れ替わりですし、

新しい気持ちで秋の大会臨んだ結果、力不足で去年の秋は、

ベスト8で終わってしまったので、ひと冬越して、

さぁというところで休校などもありまして、

なかなか活動も出来なかったのですが、

粘り強く結束して戦う準備をしています。

そういった持ち味を生かしながら、

戦っていきたいと思っています。

状況により、夏の大会は

必ず出来るのではないかと思っていたので、

甲子園に繋がらないということは

残念な気持ちはもちろんありますが、

ただ練習も出来るし、大会もさせていただけるので、

甲子園があるとかないとか

優勝校にしか関わりのないことだと思っているので、

まずは一戦一戦、代替の大会を開いて頂きますので、

その大会に向けてベストを尽くしたいと思っています。

色んな思いを持ちながら、

野球の出来ない期間に野球に対する気持ちが高まったり、

諦めかけたりとか、色んな期間を過ごした期間だと思いますが、

自分たちのやってきた高校野球って、

こういう素晴らしさがあるということを、

野球の素晴らしさや楽しさをぜひ真剣勝負の中で、

実感して、高校野球を選んで良かったなという風に自ら思える、

そんな大会にしてもらいたいと思っています。

そういう姿を見て頂いて、

さらに応援していただけるような

そんなきっかけになるような大会にしたいと思っています」

 

そんな小諸商業高校野球部の主将を務めるのは、

地元小諸東中学校出身の伊部元貴選手。

野球の時だけでなく、日常生活でもチームを気遣う、

メンバーからの信頼が厚いキャプテンです。

 

主将

「飛びぬけた良い選手というのは居ないのですが、

全員でしっかりまとまりをもって繋がりを絶やさず、

最後まで戦いきることができるチームだと思います。

ピッチャー陣は良いピッチャーが揃っているので、

後は野手がどうピッチャーを助けるかと

意識して打撃練習をしています。

チームは最後まで繋がりというのが途切れてしまったときに、

負けてしまうので、そこを最後まで絶やさないことを

チームとしての課題で、個人としては、

少しのプレーで気持ちを絶やさないことを

最後まで集中力保つということが個人の課題です。」

 

 

監督

「地元の小諸東中学校出身の生徒で、

体は小さいですが、

1番勝ちたいという気持ちも持っているようなタイプで、

経験値もありますが、キャプテンになって、

人物的にも視野を広くして、野球だけでなく、

人間的にも大きく成長して、

チームの柱になってきている選手だと思います。」

 

甲子園が中止となる辛い状況の中、

キャプテンとして休校中もチームを鼓舞し、まとめてきました。

 

主将

「本当に一瞬、何も考えられなくなった時がありましたが、

監督からの強い言葉があったりして、

すぐに立ち直って、次があると思えるようになりました。

率直に、代替大会を開催するにあたって、

色々努力して下さった方々が居るので、

その方々に感謝の気持ちがあります。

そういう方のためにも最後まで

戦い抜かないといけないなと思います。

攻撃でも守備でもこのチームの特徴は

最後まで繋がりを絶やさないということだと思うので、

そういうチームを作れば簡単に負けないと思います。

チームとしては、こういう大会があるので、

最後まであきらめずに長野県の頂点になって、

やっていきたいと思っています。

個人としては、休校期間中とかやってきたことを全部出して、

集大成として、自分が出来ることを最大限やっていきたいです。

本当に、このチームが成り立っているのも、

小諸のみなさんが応援してくれるおかげだと思っています。

こういう状況を活気づけたいと思っているので、

応援を最後までして頂けたら、ありがたいと思います。」

 

小諸商業高校野球部は、自立した組織にするために

8年前から野球部内で委員会を作り、

生活面や勉強面のサポートもしています。

その中で、野球部全体をまとめている本部委員会があります。

その委員長を務めている3年生の細谷慧選手。

監督からは、細谷選手が居なければ、

野球部はまとまらないというほど

信頼を託されている選手です。

 

細谷選手

「今年のチームは、一人ひとり元気があって、

やる時はやるという団結力がすごく高いチームだと思います。

自分は守備の面で活躍したいと思っているので、

毎日守備練習に取り組んでいて、

野球部内で委員会というのがあるのですが、

まとめる役目をしているので、

そういうことをまとめたりしていました。

休校明けは、みんな野球をとにかくしたい

という気持ちが強かったと思うので、

みんな野球を楽しんで取り組んでいたという印象です。

やっぱり自分たちの目標であった

甲子園で勝つという目標が無くなってしまって、

その時は目標がなくて、見失ってしまって、

悲しい気持ちにはなりました。

決まった時は、みんなとにかく

この大会を真剣勝負でやるしかない

という気持ちが強かったと思うので、

その気持ちが一番強かったです。

とにかく自分は、声が通る人間だと思っているので、

そういう面で声を出す役割だったり、

まとめて引っ張っていったりというのが

役割だと思っています。」

 

監督

「どんな逆境の場面でも前向きに活動出来る選手ですので、

かならず夏の大会も苦しい場面が多々あると思いますので、

そんなときに細谷中心に細谷の声がチームを後押し、

チームが立て直って、前に進めるように

そんな雰囲気をしっかり出してほしいと思います。」

 

チームのムードメーカーの細谷選手。

大会に向けての思いは。

 

細谷選手

「最後みんな苦しい場面とか来ると思うので、

そういうときでも自分が最初に声を出して、

チームを引っ張っていって、

勝利を勝ち取りたいと思います。」

 

また、小諸市に下宿して野球に取り組む選手もいます。

3年生の箕輪勇吾選手です。

長野市出身で、小諸商業高校で野球がしたいと言い、

小諸市にやって来ました。

 

箕輪選手

「公立高校で、中でも小諸商業高校は、強くて、

公立高校で、甲子園に行くというのが自分の中で、

かっこ良いと思い、小諸商業高校を選びました。

地域の人からも応援してくれる声を頂いて、

長野市から来たというのを関係なく一人の選手として、

扱ってもらってとてもうれしかったです。

休校中は、自分はバッティングが課題だと思っているので、

沢山振りこんで、バットを振る量を多くして、

休校が明けたときに良い結果が出るように頑張りました。

正直、甲子園に行くというのが夢だったので、

自分の夢が無くなったので、

とても悔しい気持ちがありました。

保護者の方に感謝を伝える場とか、

指導者の方に気持ちを伝える場面を作ってもらって、

甲子園がなくなったけど、悔しい気持ちを

代替大会にぶつけようという気持ちに

切り替えることが出来ました。」

 

監督

「箕輪は人柄も良く、長野市から小諸市の学校に

どうしても入りたいという気持ちで、入って来まして、

地元のみなさんにお世話になりながら、

小諸市で、生活する中で本当に地域の方に良くしてもらって、

小諸市に馴染んで、頑張っている選手なので、

ぜひ箕輪も協力してもらって、

小諸市のみなさんに喜んでもらえるような、

そんな試合をしたいです。

色んな選手のつなぎ役になって、

チームが結束できるような役割を果たしてもらいたいと思います。」

 

3年間小諸商業高校野球部で培った技術を武器に

大会に臨みます。

 

箕輪選手

「チームには、自分の良さを生かして、

チームが良い方向にいけるようにしていきたいです。」

 

逆境を乗り越え、

今までにないほどチームの意識統一が出来たという

小諸商業高校野球部。

悔いを残さないために、真剣勝負で大会に挑みます。

 

主将

「チーム一丸となって、長野県の頂点を狙って、

最後まで全員で繋がり絶やさずやっていくので、

応援よろしくお願いします。」