動物画家として多くの作品を残してきた、

薮内正幸さんのミニ原画展が、

現在小諸図書館で開かれています。

これに合わせ、11日(土)には、

薮内さんの原画にまつわる特別講演会が

ステラホールで開かれました。

薮内正幸さんは

動物画家として、

図鑑、絵本、広告など幅広い分野で活躍。

2000年に60歳で亡くなりました。

動物たちへの温かなまなざしで、

動物の毛並みや筋肉まで詳細に描かれた作品は、

今もなお、多くの人に親しまれています。

山梨県北杜市にある薮内正幸美術館には、

薮内さんが描いた1万点以上の原画が

管理、収蔵、展示されていて、

美術館の館長で、薮内正幸さんの息子、

薮内竜太さんの企画により、

全国各地で原画展も開かれています。

 

小諸図書館を運営するNPO法人「本途人舎」の職員が、

実際に、薮内正幸美術館に出向き、

薮内館長に原画展の開催と講演を依頼し、

今回の企画が実現しました。

 

薮内館長は、「好きこそものの上手なれ」と題し、

父親で動物画家である薮内正幸さんの

「画家」としての生き方ついて講演。

生涯、絵を習ったことはなかったという薮内正幸さんですが、

子どもの頃から生き物が好きで、

絵を描き続けた結果、動物画家と言う道に進んだその人生。

薮内館長さんは、父親、正幸さんが、動物園に通いつめ、

何枚もの絵を描いていた子ども時代のことや、

動物画家になるきっかけとなった出会い、

それに画家として歩み始めた人生について

様々なエピソードを交えながら紹介。

薮内さんの生き方を通して、

今の時代に伝えたいことをこう話しました。

「薮内自身は絵描きになろうと思っていた訳ではない。

絵を描く手段がない時代にとにかく描き続けたと。

どんなことでも時間をかけて数をやらないと身につかない。

時間をかけて数をできるかというと、好きじゃないとできない。

好きなこと位時間をかけてもいい。

それを地でやっていたような職人だった。

今の時代そういう職人が少なくなってきている。

今もう一度その辺を考えるべき。」

 

この日は親子連れなどおよそ60人が訪れ、

薮内正幸さんの原画に囲まれた会場で、

講演に聴き入っていました。

動物画家 「薮内正幸の世界」と題した「ミニ原画展」は、

今週18日(土)午後3時まで、

小諸図書館ボランティアルームで開かれています。